アジア 審査員
チャリダー・ウアバムルンジット
●審査員のことば
数年前からドキュメンタリー映画は私の一番好きなジャンルとなってきた。多くの人が思っているような退屈なものではない。単なる出来事の記録だという考え方に対し、ドキュメンタリーの範囲はそれをはるかに超えていると、私は認識をますます深くしている。劇的であり、実験的であり、そして、それ以上のものであり得る。私の楽しみ方は、様々な人々の目を通して世界を経験し、彼らの目線がいかに魅力的かを知ることである。従って、山形国際ドキュメンタリー映画祭の審査員となることは、私にとって名誉なだけでなく、真の冒険でもある。つまり、自分の目で見た世界を実現するアジア中の新しい監督が作った数多くの新作ドキュメンタリーと出会える冒険なのだ。
チャリダー・ウアバムルンジット
1970年、中国に生まれる。5歳のときタイへ移住。1989年、タマサート大学で映画を専攻。1992年より新聞や雑誌で執筆活動を始める。1995年よりタイ映画基金プロジェクトディレクターを務める。アニメ『五月の雨』が、1996年の第6回国際アニメーションフェスティバル広島大会で上映。1997年、タイ短編映画祭を開始。1998年から2年間、イギリスのイースト・アングリア大学でフィルム・アーカイヴ学を研究。現在、タイ短編映画祭ディレクター、『Thai Film Quarterly』編集者。タイ国立フィルム・アーカイヴの映画アーキヴイスト(記録保管人)も兼任している。 |
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