団地酒
Danchizake (Homemade Sake)-
日本/2001/日本語/カラー/ビデオ/49分
監督・脚本・撮影・ナレーター・製作:大野聡司
編集:島田毅
提供:大野聡司
〒235-0045 神奈川県横浜市磯子区洋光台5-5-12-503
Phone: 045-832-9007 Fax: 045-711-1344
団地で父親と2人暮らしの作者。画家の父は団地の台所でペットボトルにどぶろくを作っている。米の量を計り、研いで、蒸し、麹と酒粕を加えて発酵させる。この単調な作業をカメラがじっと見つめる。母親は家を出てアパート暮らしをしている。息子である作者に問われ、夫婦の出会いから家計のことまでを話す。団地の一室でただただ油絵を描く寡黙な父の映像と重ね合わせ、バラバラなような家族の見えない絆を写し出す。24歳の大野聡司のイメージフォーラム研究所・卒業制作作品。
【監督のことば】自分の家族の形、父親が働かず絵を描き母親が働いてるという形に、幼い頃から違和感や不満を抱いていました。でも今回、作品のために母親に話を聞き、自分が生まれる前から父親も母親も生まれていて、出会って結婚し、子ども3人を育てて今日に至っている。当然の事だけれど、そんな事実を突き付けられました。この作品を撮ることによって、撮影以前にあった自分の両親に対する違和感や不満は違うものになったと思います。素晴らしいとまではいかないけれど、父親が絵を描き母親が働くということが、自分の家族の当たり前の形だということです。自分がこの両親から生まれてきたということを強く感じました。父親の作ったどぶろくは2週間かけて発酵し完成するけど、自分の家族はまだまだ発酵している最中です。そんな発酵中の大野家を記録しました。
大野聡司
1977年、神奈川県横浜生まれ。立正大学文学部で心理学を学び、卒業後、イメージフォーラム付属映像研究所本科第24期で映画を学ぶ。卒業制作作品として本編を製作する。そして、本作品はイメージフォーラム付属映像研究所本科第24期卒業制作展で入選する。現在はイメージフォーラム付属研究所専科に在学中。 |
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