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アジア千波万波 [インド]

友人、スー

My Friend Su
- インド/2001/英語、ヒンディー語/カラー/ビデオ/55分

監督:ニーラジ・バシン
撮影・編集:シッダールタ・クマール
録音:アンクル・ティワーリー
製作会社:イフサーン・トーキーズ、デジタル・トーキーズ
提供・配給:デジタル・トーキーズ
Digital Talkies
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インド伝統音楽と現代のトランス・ミュージックが、何年か前まで、美大で一緒だったスーと過ごす一夜のムードを醸しだす。外見は男でも、自分の内面は本当は女性だと感じているスー。彼の途切れがちな独白が、社会への思い、生い立ちと家族、自己アイデンティティの危機と芸術を語り、映画を紡いで行く。デジタルビデオによって撮影された映像は流動的かつ官能的だ。なぜか、躍動する色彩は美しくにじむようだ。スーの歌声と、語る声は人を夢中にさせる。



【監督のことば】私は今でも、芸術学部で共に学んでいた頃の、彼の寡黙さや他人から孤立した行動を憶えている。我々はよく一緒にコンサートや展覧会に出かけたが、そんな時も彼はいつも黙っていた。卒業後はそれぞれ別々の仕事に就いた――私はIT産業のデザインの仕事を見つけ、彼はユニークな視覚認識を持つ画家になった。だが、これだけでは、8年前から彼の存在を徐々に自分の中にしみ込ませてきた私にとっては物足りなかった。

 2000年の6 月、私はまたスーと会うようになった。会うとたいていの時間、人生についてとか私が彼をどう思っているかといった一般的なことを語り合った。それは私にとって、彼とは何者であるかを理解していく闘いのようなものだった。

 ある日、首都デリーのレストランでコーヒーを飲んでいる時、私はスーに、彼について映画を作ってもいいかと尋ねた。映画の中の彼を考えるなど、彼にとっても私にとっても軽い冗談のようなものだった。私たちの人生に組み込まれた複雑な感情を表現するのは大変なことだった。

 何度か会っているうちに、私は彼や彼を取り巻く環境について、いろいろなことを知るようになった。過去4年間の沈黙に比べれば、それはとても親密な行動だった。最後の頃になって、私はHi8のカメラを手に入れ、映画としてスタイルやその場の様子とか気分を記録し始めた。私が考えたスタイルは主題にぴったりで、とてもリアルだった。私の目的は、「互いを見ているようなやり方」で日常生活の様子や気分を見せることだった。

 

- ニーラジ・バシン

シュリ・オーロヴィンド・マスコミ研究所のマスコミ学コースで、演出と脚本を専攻。エイズに関するテレビ番組の共同演出や、子ども向けゲーム番組のグラフィック・アーティスト、ビジネス・インディアTV網トーク番組のアートディレクターや製作担当を経験。現在は、ソフトウェア開発会社で製作チームの副コンサルタントとして働いている。目下映画のために新しいコンセプトを創り出そうとしており、それを自己省察を行いながら用いたいと望んでいる。理性的な思考方法とリサーチをもって、映画界に何か意味あるものを付加したいと考えている。


アジア千波万波夢の中で愛についての実話移民者の心僕たち線路沿い不幸せなのは一方だけじゃないこの冬ジャリマリ夢の王友人、スーパフォーマンス母の家は入り江アテフェと水Blessed ―祝福―MAYA団地酒異相村の新しい一歩別れパンジーと蔦空色の故郷居留―南の女ニュースタイムマージナル種まき塩素中毒集集大怪獣ミックス・フルーツ・バナナ・スプリットセールス落ちて行く凧時の行進昔むかしHUMMADRUZ 〜大地の呼び声〜水と消えゆく ●アジア千波万波招待作品ミュージシャン日蝕騒音の向こう側「流離島影」シリーズ03:04南之島、男之島西の島専売特許・釣魚島サイレント・デルタ ●審査員佐藤真チャリダー・ウアバムルンジット ●アジア千波万波スペシャルノンプロフィット・フィルムの現在/新たな文脈を求めて