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アジア千波万波 [パレスティナ]

ニュースタイム

News Time
Zaman Al-Akbar
- パレスティナ/2001/アラビア語/カラー、モノクロ/ビデオ/52分

監督・脚本・ナレーター・製作:アッザ・エル・ハサン
助監督・録音:ラメース・クーリー
撮影:アッザ・エル・ハサン、サイード・アンドニ
編集:ニダール・アブディアブ、ファーディ・リダ
製作会社・提供:ヤマーマ・クリエイティヴ・ハウス
Yamama Creative House
P.O.Box 1901, Ramallah, West Bank PALESTINE
Phone: 972-50-260800 Fax: 972-2-2959960
E-mail: yamama@palnet.com

アッザ・エル・ハサンはパレスティナ紛争の中心地、ヨルダン川西岸のラマラに住む。2000年から2001年の冬にかけて政治状況が悪化する中、映画撮影スタッフを探そうとしたが、仲間たちは皆ニュース報道に忙しく誰もつかまらない。インティファーダの負傷者や事件については報道されるのに、普通の市民の日常が映像化されないのは何故だろう。まずはオシドリ夫婦の大家から撮影を始め、名前と顔の見える等身大の個人を描き始める。ところが空爆が始まると夫婦一家は疎開してしまう。では近所をブラブラしている少年たちを撮ろうか? ところが彼らは石の投げ方を練習しているのだった…。



【監督のことば】「戦争・紛争時は、ドキュメンタリー映画の制作が唯一の娯楽の手段となる。」

 去年の10月、皆そうしていたように、私も自宅に座って、普段行き来している通りで起こっている戦争をテレビで見たりしていた。

 そこで感じたのは、怒りと無力さだった。何が起こっているのか理解しようとしたが、どうしたら良いか分からなかった。後に、自分の知っている唯一の探索と表現の方法に訴え、自分自身や隣人たちについて映画を撮り始めたのである。

 『ニュースタイム』で、私は、自分たちパレスティナ人がニュース材料と見られている時代に異議を唱えたかった。日々の戦争で失われた、生活の小さな出来事を捉えたかった。しかし、実際には、戦争を生きる中で自分たちが直面する、様々な死の現実をフィルムに収めている自分に気が付くことになった。

 『ニュースタイム』の中では、3つの別々の物語が、ひとつのトライアングルを形作っている。すなわち、私の子ども時代のストーリー、大家とそのお連れ合いのラブストーリー、そして、近所の子どもたちの現実。しかし、これら3つの物語はすぐにひとつになっていく。物語の中では、家族、愛、調和という生活の安全な要素が戦争状態の中で失われ、そして、子ども時代の忌まわしい記憶だけが、様々な世代のパレスティナ人の心の中に刻み込まれているのである。

 

- アッザ・エル・ハサン

グラスゴー大学で映画テレビ研究・社会学を学び、1993年に卒業。ロンドン大学ゴールドスミス校でテレビドキュメンタリーの修士課程を1994年に修了。離散したパレスティナ人家庭に生まれ育ったアッザは1996年にパレスティナに戻り、今日に至るまで占領下で暮らすパレスティナ人の映像を撮るため、そこにとどまる。パレスティナで撮った最初の映画が、自分のパレスティナに対する思いから解放されることを期待していたが、そういう結果を得ず、未だにパレスティナで活動を続けている。監督作品に『Arab Women Speak Out』(1997)、1999年本映画祭「アジア千波万波」で上映された『モーゼからの権利証書』(1998)、『Sinbad is a She』(1999)、『The Place』(2000年)などがある。


アジア千波万波夢の中で愛についての実話移民者の心僕たち線路沿い不幸せなのは一方だけじゃないこの冬ジャリマリ夢の王友人、スーパフォーマンス母の家は入り江アテフェと水Blessed ―祝福―MAYA団地酒異相村の新しい一歩別れパンジーと蔦空色の故郷居留―南の女ニュースタイムマージナル種まき塩素中毒集集大怪獣ミックス・フルーツ・バナナ・スプリットセールス落ちて行く凧時の行進昔むかしHUMMADRUZ 〜大地の呼び声〜水と消えゆく ●アジア千波万波招待作品ミュージシャン日蝕騒音の向こう側「流離島影」シリーズ03:04南之島、男之島西の島専売特許・釣魚島サイレント・デルタ ●審査員佐藤真チャリダー・ウアバムルンジット ●アジア千波万波スペシャルノンプロフィット・フィルムの現在/新たな文脈を求めて