パフォーマンス
The PerformanceMajma
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インド/2001/ヒンディー語/カラー/ビデオ/51分
監督・撮影・製作:ラーフル・ローイ
脚本:サバ・ディーワーン、ラーフル・ローイ
編集:リーナー・モーハン
録音:アシーシュ・パンデャー
提供:ラーフル・ローイ
Rahul Roy
A-19 Gulmohar Park, New Delhi 110049, INDIA
Phone: 91-11-6515161 Fax: 91-11-6960947
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インド最大のモスク、ジャーマー・マスジドに隣接するミーナー・バザールの路上で、アスラムは性障害の秘薬を売っている。広場の脇にはアカーラー(レスリング場)があり、主催者カリーファー・バルカトは毎日、若い男たちが身体と精神を磨き上げるべく、レスリングの指導をしている。バザールと公園を行き来する男たちは1日数百人。『パフォーマンス』は、デリーの労働者階級の男たちの不安定な生き様と、男のジェンダーやセクシュアリティの捉え方がその生き方にどのように影響を与えるかを探る。
【監督のことば】私が個人的にジェンダー問題に関わったのは、大学時代、女性の友人たちが作ったフェミニスト街頭演劇で、“男役”を演じてくれとかり出されたのが最初だった。ジェンダー問題への関わりは、映画・テレビ製作で修士課程を修めたのち、女性に関するドキュメンタリーを何本か共同監督するという形で続いた。しかし、女性問題に関わると何か私を居心地悪くさせるものがあり、とはいえそれが何なのかはいつもはっきりしないのだった。女性問題について自分の立場を公的に表明するのを居心地悪く感じるのは、私自身の性別のせいだろうと最初は思っていたが、それはあまりに本質主義すぎる考え方だとまもなく気付いた。何が私をいらいらさせていたのかが分かったのは、ごく最近のことだ。
フェミニスト思想との出会いは、私の内的変化の過程に大いに寄与し、人間関係や友情、仕事において受けた試練は、自分自身の思想や行動を見つめることを私に強いた。しかしこれは、自分自身のジェンダーを検証するという作業にはすぐに向かわなかった。ここ2、3年ぐらいでようやく気付いたのは、分析の主題/対象が、私自身のような男性の生き方や、周りの男女との間の複雑な力関係でなくてはならないということだった。今までの私の映画は、自分のジェンダーを自覚的に反映したものではなかった。こう認識することは、私にとってかなりの解放感を伴う経験である。こうして私のドキュメンタリーは、インド男性たちの経験、態度、信念、習慣、境遇、セクシュアリティやしきたりの多様性のより重層的な理解を探究するものとなってきた。
ラーフル・ローイ
ニューデリーのジャーミア・ミリア・イスラーミア大学マス・コミュニケーション研究センターにおいて、1987年に映画・テレビ製作で修士号を取得、以後フリーのドキュメンタリー映画監督。ここ何年かの彼の、『Dharmayuddha(聖戦)』、『Nasoor(潰瘍)』、『Invisible Hands Unheard Voices』、『Khel(ゲーム)』、『When Four Friends Meet... 』そして『パフォーマンス[原題:Majma(人だかり)]』といった作品は、コミュナリズムとジェンダーに関する問題を扱ってきた。現在はマッカーサー・フェローシップを得て、男らしさというテーマで一連のドキュメンタリーを製作している。ドキュメンタリー製作とともに、南アジア地域における男らしさに関し、執筆やワークショップ開催も行っている。 |
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