アテフェと水
Water and AtefehAb Va Atefeh
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イラン/2001/ペルシャ語/カラー/ビデオ/42分
監督・脚本:ナヒード・レザイ
撮影:ホマユーン・パイワール
編集:サフィ・ヤズダニヤン
録音:プーヤ・パイワール
製作:イラン・ヤング・シネマ・ソサエティ
提供・配給:イランイメージ
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海外から戻り乾燥地帯に住む、意志が強く古い慣習に囚われない自由なイラン女性のポートレイト。イラン全土が日照りに苦しむ中、アテフェは自分の農場に水を引こうとあらゆる手を尽くす。彼女は政府の技術者や役人相手に押したり引いたり、おだてながらも粘り強い交渉で土地に地下水を引くよう働き掛ける。彼女の勤勉なエネルギーと自立した存在感からはイランで未亡人として独りで生きていくことの大変さが垣間見える。同時に家の装飾と服装の趣きからは魅力的な個性と女性らしさが見て取れる。元気になる映画である。
【監督のことば】このドキュメンタリーを作ることは簡単かつ困難でもあった。アテフェの確固とした性格と興味深い人生は映画のとてもいい題材と成った。しかし彼女がカメラに対して敏感で抵抗する点が難しかった。アテフェがカメラに慣れ、カメラの存在を忘れるまでには時間がかかった。カメラの存在によって彼女のプライバシーを侵害したり、アテフェを素人役者にしないために、とても興味深いシーンをいくつか撮り逃してしまった。
アテフェに会ってからというもの、このドキュメンタリーを作りたかった。プロデューサーたちは映画完成まで1年以上待つことになろうとは予想していなかっただろうが、この映画製作を可能にしてくれた、イラン・ヤング・シネマ・ソサエティとアファリデー氏に感謝したい。そしてこの映画製作において重要な役割を果たしてくれた同僚たちにも感謝したい。堪え難い状況に度々身を置いたカメラマンや私に忍耐強くつき合ってくれた編集スタッフにもお礼を言いたい。
ナヒード・レザイ
1963年、テヘラン生まれ。映画を学んだ後、ドキュメンタリー映画作家として活動。作品歴に、『Mother and Manijeh』(1992)、『The Little Hands of Robabeh』(1995)、『Poterie』(1997)、『Fin-Wood Work』(1997)、『Leyla』(1999)、『Remain My Child』(1999)などがある。 |
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