特別招待作品
故小川紳介監督が山形の牧野村で撮影し構成まで考えながら未完に終わっていた柿の物語を、親交のあった中国の彭小蓮(ポン・シャオリェン)監督が小川監督への尊敬を込めて仕上げた『満山紅柿』、小川プロの元スタッフや関係のあった人々にインタビューして特異な製作集団の本質に迫ったアメリカのバーバラ・ハマー監督の『Devotion(英題)』を国内初公開。あわせて、3本の小川プロ作品を上映。
今年になって山形になじみの深いヨハン・ファン・デル・コイケン監督と勅使河原宏監督が相次いで亡くなられた。第1回の審査員長で4月に逝去された勅使河原宏監督の、上映機会の少ない『白い朝』など4作品、第1回の1989年に『井戸の上の眼』、1997年に『アムステルダム・グローバル・ヴィレッジ』をそれぞれインターナショナル・コンペティションで上映したコイケン監督の遺作『ロング・ホリデー』を、それぞれ追悼の意を込めて上映する。
さらにフレデリック・ワイズマン監督の新作『家庭内暴力』、前回1999年の審査員長のネルソン・ペレイラ・ドス・サントス監督がブラジルの歴史と文化に迫った新作『主人の館と奴隷小屋』を特別上映。また、今年第2回目が開催された韓国のチョンジュ国際映画祭が3人の気鋭の作家に委嘱して製作した作品『三人三色』や、クロアチアのモトヴン映画祭で編集した世界各地の映画祭の予告篇集も上映する。