種まき
Sowing Seeds-
フィリピン/2000/英語、タガログ語/カラー/ビデオ/15分
監督・脚本・ナレーター・製作:アヴィック・イラガン
撮影・写真:ニール・ダザ
編集:リッキー・オレリヤーナ
録音・アニメーション:エレン・ラモス
製作会社・提供:ブラック・スープ
Black Soup
59-A San Rafael St., Bo. Kapitolyo, Pasig PHILIPPINES
Phone & Fax: 63-2-633-7157 E-mail: mutya@philonline.com
『種まき』は一見、「アジア人花嫁」についての多くの社会学的調査のひとつかと思われる。ところがこれは、山形に来た花嫁さんたちが主題というより、作り手自身の職業意識の危機についての映画。作者の目を通して、謙虚で強靭なフィリピーナたちが、社会調査の被写体から、知らずして視線をはじき返す能動的な存在に変わる。
【監督のことば】日本にいる移住労働者に関する作品3作をはじめ、1997年以来、私は移民についてのドキュメンタリーを作り続けてきた。そのきっかけは、実験的な舞台演劇の創作だった。移民たちと出会い、彼らの経験談や逆境に遭遇した時の意志の強さや柔軟性に驚嘆し、感動した。今後も移住というテーマは、空間的にしろ時間的にしろ、私の作る映画に登場することだろう。移住とは喪失の問題だが、私自身が長期に渡って移民として生活を送ってきたこともあり、非常に個人的なテーマである。
『種まき』は、アジアの花嫁が山形の暮らしについて語るというより、ひとりの映画作家が、映画づくりや彼女たちに対してもつ思いを表現した映画となった。
アヴィック・イラガン
自主映画を作る前の18年間はフィリピン教育演劇協会の舞台芸術家として活躍した。映画作家としての転身を決意した後、1995年-97 年にドキュメンタリーや短編映画で受賞。テレビの子ども番組部の部長として大衆向け教育テレビ番組を製作。フィリピンの全国放送で放映されたテレビドラマも数多く監督している。 |
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