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新しい神様
The New God
日本/1999/日本語/カラー/ビデオ/99分

監督・脚本・録音・編集:
土屋豊
撮影・ナレーター:雨宮処凛、伊藤秀人、土屋豊
音楽:加藤健(Rebel Blue)
製作会社・提供:W-TV OFFICE
〒150-0022東京都渋谷区恵比寿南3-7-20-201


土屋豊
Tsuchiya Yutaka


1966年生まれ。1990年より本格的に作品制作を開始。1994年より複製自由のフリーヴィデオ「WITHOUT TELEVISION」を自主流通により発行。1998年から自主ビデオの流通プロジェクト「VIDEO ACT!」を主宰。メディア・アクティビスト達のネックトワークを広げるための活動を続けている。主な作品は『Identity?』(1993)、『あなたは天皇の戦争責任についてどう思いますか?〈96.8.15靖国篇〉』(1997、YIDFF'97「日本パノラマ」で上映)、『涼子・21歳』(1998)など。

日本の民族派(右翼)パンクバンドの若者たちに反天皇制の考えの監督が近づき、反発と奇妙な共鳴を経ながら交流していく。その過程から、拠り所を求めて漂う現代日本人の生き方があぶり出される。「よど号」メンバーと出会う北朝鮮への旅、本音をさらしたビデオ日記などをおり混ぜ、世紀末ニッポンを斬る。


【監督のことば】

日本に生まれたあなたは自分の国、日本のことをどう思っているだろうか?あるいは、そんなことはどうでもイイだろうか? …あなたは何をやってもこの社会は変わらない、そんな絶望と虚無を感じたことはないだろうか?消費、消費と追い立てる資本主義の強迫に疲れ、そこから下りようとした途端に空っぽな自分に気づいたことが、あなたにはないだろうか?自分の価値の在りかがどこにあるのかわからなくなった時、手首を切ってみたり、テレクラに依存してみたり、タトゥーを入れてみたりしたいと思ったことがあなたにもきっとあると思う。おそらく。
 そんなことを問いかけたくてこの作品を作った、と思う。
 国家、会社、学校、あるいは家族という近代の物語が崩れていくと同時に個人の価値観が問われ始めた。それは私にとってキビシイことかもしれないが、やはりウレシイことである。国家というものは、遠く向こう側にあるものではなくて、今ここ、私やあなたという個人のつながりから始まるはずだからだ。そこから始めれば、社会は変わり、自分の価値をリアルに感じられるはず。
 だが、今また国家的な物語を再生産しようとする反動的な動きが激しい。そして、本当に私が個人として自律しているのかどうか、自信はない。
 「新しい神様」は一体、誰なのだろうか?
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COPYRIGHT:Yamagata International Documentary Film Festival Organizing Committee