亀井文夫特集 [戦後のドキュメンタリー]
砂川の人々・麦死なず
Wheat Will Never Fall-
1955/モノクロ/16mm/30分
撮影:荒牧正、瀬川順一、瀬川浩、香川嘉一
編集:亀井文夫、千明茂雄、勅使河原宏、小山内治夫、山崎聖教、岸富美子
録音:前田嗣利、大家忠男、豊川松代、片山幹男
解説:赤木蘭子
製作:大野忠
製作会社・提供:日本ドキュメント・フィルム
9月闘争を描いた『砂川の人々』に続く砂川闘争の第2作。11月1日、地元農民と労組員は団結し非暴力の抵抗で警官と測量隊に立ち向かう。4日は、箱根まで出かけ鳩山首相に直訴したが面会できず。同5日、1000名の労組員が参加、2000名の武装警官と共に測量隊が現れ、農民たちは「警官は帰ってください。ここは私たちの私有地です。あなた方が毎日食べてる米も野菜もみんな百姓が作ったものです」と訴えるが、測量隊と警官は麦畑を踏みにじって乱入。頑強な抵抗の中で測量隊と警官は引き揚げる。闘い終わって農民たちは踏み荒らされた麦畑を黙々と手入れ。9日は、労組員は参加せず地元民だけで約500名の武装警官に対抗、測量隊は人々の懇願を無視し測量を続けた。地元民はただ泣くばかり。21日は、全国の軍事基地反対闘争組織の代表1500名がアメリカ大使館、首相官邸、国会等に陳情に向かった。大使館に向けたデモは、マッカーサーが日本を占領して以来初めてのことだった。