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[イラン]

夜明けの夢

Starless Dreams

- イラン/2016/ペルシャ語/カラー/Blu-ray/76分

監督、脚本、製作:メヘルダード・オスコウイ
撮影:モハマド・ハダディ
編集:アミル・アディブパルワル
録音:ホセイン・マーデャウィ
音楽:アフシン・アジジ
製作会社:Oskouei Film Production
配給:DreamLab Films
www.dreamlabfilms.com

はしゃぎ、歌い、嘆き、笑顔を交わし、涙を分かち合う10代の少女たちの青春。彼女らは、高い塀と鉄の門に囲まれた更生施設で共同生活を送る。それぞれ、窃盗や麻薬、殺人などの罪を犯し、ここへとやって来た。貧困に苛まれ、家庭内暴力に怯える少女、なぜ女性の罪が男性より重いのかを大人に問う少女。監督は、雪あかりや朝ぼらけに照らされた、まだ幼さの残る顔に問いかける。ここで新年を迎える彼女たちにとって塀の外の世界とは?



- 【監督のことば】少年の非行についてのドキュメンタリーは、すでに何本か自分で監督したり、製作者として関わったりしてきたので、次はその女性版を作ろうと決めていた。最終的に撮影許可が下りるまで7年かかったが、結果としてこれが、イランの更生社会復帰施設に入所した少女たちを描いた最初の映画となった。本作は、幼児期の虐待や厳しいしつけにより非行へと走ることになった無垢な少女たちの声なき声を届けようとする試みである。個人的には、私たち社会の側の人間の方が、当の少女たちよりも罪深いのではないかと考えている私としては、この映画が、彼女たちに対する私たちの態度を変えるきっかけとなることを願ってやまない。


- メヘルダード・オスコウイ

1969年、テヘラン生まれ。テヘラン大学芸術学部で映画の演出を学んだ後、映画作家、プロデューサー、写真家、研究者として活躍。その作品は国内外の多数の映画祭で上映され、高い評価を得たことにより、イランにおける主要なドキュメンタリー作家のひとりとなる。2010年には、その業績に対し、オランダよりプリンス・クラウス賞が贈呈されている。イラン人類学文化研究所の創立メンバーであり、いくつかの国際映画祭で審査員を務めたほか、国連人道問題調整事務所の文化大使にも任命されている。イラン国内のいくつかの映画学校で教鞭も執っており、テヘラン芸術文化協会のメンバーとしても精力的に活動する。2013年にフランスで公開された『The Last Days of Winter』は、批評家、観客の双方から高い評価を得た。『母の家は入り江』(1999)がYIDFF 2001アジア千波万波で上映された。