アジア千波万波 特別招待作品[インドネシア]
カット
CutsPotongan
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インドネシア/2016/インドネシア語/カラー/Blu-ray/64分
監督:ハイルン・ニッサ
撮影:ハイルン・ニッサ、カメリア
編集:サスタ・スヌ
録音:ワヒュウ・トリ・プルノモ
製作:メイスク・タウリシア、エドウィン
製作会社、提供:Babibutafilm
2014年、検閲の過程をドキュメントする意図も含め『空を飛びたい盲目の豚』をインドネシアの検閲局に提出した監督(エドウィン)とプロデューサー。フィルムや書類の提出、委員らによる試写、会議、再提出のための変更事項、申し立て、委員や役人の持論といった内部の過程の記録と並行し、検閲制度に問いを発し続けているインディペンデント映画人らとの対話を通じて、インドネシアにおける映画製作と上映の現在を考える。
【監督のことば】『カット』は人権のエレメントを取り上げた映画である。皮肉なのは、映画製作者が成長し、インドネシア人の問題について語ろうと奮起すると、映画検閲局から「不合格」とされ、拒絶に遭うということだ。
「自主検閲」なる映画検閲局の最新プログラムは、映画製作者だけでなくコミュニティや一般大衆も損失を被る状況をますます確たるものにしている。
映画検閲局という機関は、人類と国家の発展に伴い刷新されることがあるのだろうか。
ハイルン・ニッサ
1984年生まれ。ジャカルタ芸術大学で映画芸術を学び、修了作品としてフィクション短編映画『Full Moon』(2009)を制作。いくつかの短編のほか、ドキュメンタリーやビデオクリップも制作しており、アートディレクターとしても活躍している。ローマ・インディペンデント映画祭2010で『Full Moon』がスペシャル・メンションを受け、その時点でまだ始まったばかりだった彼女の映画の旅路は、『Chocolate Comedy』(2013)がアムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭で公式上映され、『Hi5teria』(2012)、『Kita Versus Korupsi』(2012)の2つのオムニバス作品で監督経験を積み、ついには本作で初の長編映画を撮るにまでに至っている。