English
[アメリカ、フィリピン]

ドロガ!

Droga!

- アメリカ、フィリピン/2014/タガログ語/モノクロ/Blu-ray(原版:Super 8mm)/8分

監督、撮影、編集、録音、音楽、ナレーション:ミコ・レベレザ
製作会社:Cine Droga
配給:Los Otros Films
www.los-otros.com

ロサンゼルス。アメリカ文化とタガログ語が混ざり合うアメリカに住む、あるフィリピン人の存在証明。ズタズタになったホームビデオ、ノイズまみれの少年、タガログ語のリズム、ビデオに映る祖母の姿、繰り返される混沌のリズム……。Super 8mmに焼き付けられた監督の心のなかを覗き込んでみる。


【監督のことば】私にとってこの映画は、多くの意味において、ポストコロニアルの時代に生きるフィリピン系アメリカ人というアイデンティティと向き合った最初の作品だ。マニラに拠点を置く実験映画作家のコミュニティの影響を受けた映画でもある。彼らとはマニラ時代に知り合い、現在も親しい友人として、そしてコラボレーターとして親交を深めている。

 本作は、アーティスト・イン・レジデンスとして「エコー・パーク・フィルム・センター」滞在中に、Super 8mmで撮影した。



ディスインテグレーション93−96

Disintegration 93-96

- アメリカ、フィリピン/2017/英語、タガログ語/カラー、モノクロ/Blu-ray/6分

監督、撮影、編集、録音、音楽、ナレーション:ミコ・レベレザ
製作会社:Cine Droga
配給:Los Otros Films
www.los-otros.com

90年代にロサンゼルスに移り住んだ監督の家族の、当時のホームムービーから滲む不安と郷愁、そして今。フィリピンの親族に向けたビデオレターに収まるアメリカで「融合されない」存在が立ち現れる。ここで成長した監督が亡霊のように発するアメリカ英語と映像が重なり合い、映画となって、見る者へ向かって突進する。


【監督のことば】アメリカで不法移民として生きるのは、ひとつのパフォーマンスである。

 今の私は、このパフォーマンスに疲れ果てている。


- ミコ・レベレザ

受賞歴を持つ実験映画作家、ビデオ・アーティスト。ロサンゼルスを拠点に活動している。幼少期にマニラから移住して以来、20年以上にわたり不法移民としてアメリカで暮らす。不法移民、故郷を離れた流浪の身という不安定な立場から、ディアスポラ、植民地主義、アメリカナイゼーションといったテーマを探求する個人的な映画を撮る。ロサンゼルスの実験音楽シーンで、ミュージックビデオ、ライブ・ビデオ、アート・インスタレーションの制作も手がける。