インターナショナル・ コンペティション |
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阿仆大(アプダ)
Apuda阿仆大的守候
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中国/2010/納西(ナシ)語/カラー/ Blu-ray(HD)/145分
監督、撮影、編集、録音、製作、提供:和淵(ホー・ユェン)
中国雲南省北部。少数民族ナシ族の農夫阿仆大(アプダ)は、老いて体の自由のきかなくなった父親と2人で暮らしている。暗い室内で薄明かりをたよりに、父が服を着て、煙草に火をつけ、床の上に起き上がるのを助ける。阿仆大自身は、父の介護のかたわら、果樹の手入れや水汲みに忙しい。時には近所の老人が来て、不人情な息子の愚痴をこぼす。山の奥深い村に生きる父子を、悠揚たるリズムと深みのある映像で見つめ、生と死のドラマを映し出す。
【監督のことば】私はロベール・ブレッソンのシネマトグラフの定義に賛同し、映画はイメージと音声の共同作業をもたらす芸術だと考えている。そしてドキュメンタリーとは、芸術の一様式やカテゴリーというより、映画的手法なのだと思う。それは映画制作の数多い創造的方法のひとつでしかない。写生にも似て、ドキュメンタリー映画の制作とは芸術家と世界との接点を表すものだ。それは、カメラやマイクや三脚といった映画の機材を外界に担ぎ出すことでもある。ちょうど画家が絵の具やイーゼルを屋外に持ち出して写生するように、ドキュメンタリー映画制作者は、小道なり、村なり、野原なりに入り込み、そこで発見した生に直面し、そして仕事を開始するのである。生命や存在と直接的で親密な関係を結ぼう、という呼びかけに応えたい気持ちを、このやり方は表している。「自然から学べ」とは古代中国の画家たちが繰り返し言ったことだ。ドキュメンタリー映画制作とは、この教えをシネマトグラフという形式において実践する手法そのものなのだ。
和淵(ホー・ユェン) 1975年、中国麗江生まれ。2001年に雲南大学大学院映像人類学東アジア研究所を卒業した後、雲南省社会科学院民族学研究所民族学映画製作センターにて勤務。YIDFF 2005の「雲南映像フォーラム」では『金平(ジンピン)県ハニ族の織物』(2005)および『息子は家にいない』(2004)が上映された。 |