審査員
ペドロ・コスタ
●審査員のことば
仮に決定的な映画祭のドリーム・チームを作ることができるならば、ペサロ、イエール、フィゲイラ・ダ・フォス、タオルミナと並んで、ヤマガタをそのラインナップに挙げることができるだろう。残念なことだが、映画に敬意が払われ、愛が注がれていた、こうしたすべての素晴らしい伝説的な場は、もはや失われてしまった……。しかし、ヤマガタは誇り高く存在している。何故ならば、そこには矢野和之もいる!
1959年、リスボン生まれ。リスボン大学で歴史と文学を専攻。国立映画学校に学び、ジョアン・ボテリョ、ジョルジュ・シルヴァ・メロの作品に助監督として参加。1984年短編『Catras a Júlia』を監督。1989年長編劇映画第1作『血』を発表。以後『溶岩の家』(1994)、『骨』(1997)でポルトガルを代表する監督のひとりとして世界的に注目される。YIDFF 2001で『ヴァンダの部屋』(2000)がインターナショナル・コンペティションの最優秀賞を受賞、劇場公開もされた。『映画作家ストローブ=ユイレ/あなたの微笑みはどこに隠れたの?』(2001)の後、長編最新作『コロッサル・ユース』(2006)は、カンヌ国際映画祭出品後多くの映画祭で公開され、特集上映も各地で行われている。 |
コロッサル・ユース
Colossal YouthJuventude em Marcha
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ポルトガル、フランス、スイス/2006/ポルトガル語/カラー/35mm/155分
監督:ペドロ・コスタ
撮影:ペドロ・コスタ、レオナルド・シモンイス
編集:ペドロ・マルケス 録音:オリヴィエ・ブラン
音編集:ヌーノ・カルヴァーリョ
ミキシング:ジャン=ピエール・ラフォルス
出演:ヴェントゥーラ、ヴァンダ・ドゥアルテ、ベアトリズ・ドゥアルテ、グスターヴォ・スンプタ、シラ・カルドーゾ、イザベル・カルドーゾ、アルベルト・バロス・“レント”、アントニオ・セメド・“ニューロ”、パウロ・ヌネス
製作主任:ホアキム・カルヴァーリョ 製作:フランシスコ・ヴィラ=ロボス
共同製作:フィリップ・アヴリル、アンドレス・ファエフリ、エルダ・グイディネッティ
製作会社:コントラコスタ、Les films de l'etranger、Unlimited、ヴェントゥラ・フィルム、ARTE France、RTP、RTSI
配給(日本国内):シネマトリックス
リスボン郊外に住む、カボ・ヴェルデ出身の男ヴェントゥーラは、妻クロチルドに突然去られ、途方に暮れて、34年間住んできたフォンタイーニャスのスラム街と、スラム街が取り壊されて移ってきた新しい住宅の間を行き来する。『骨』、『ヴァンダの部屋』と、フォンタイーニャス地区の人々を撮り続けているペドロ・コスタ監督が、ヴァンダを再び登場させて描く魂の彷徨。