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[日本]

ディスタンス

Distance

- 日本/2015/日本語/カラー/Blu-ray/80分

監督、脚本、撮影、編集、録音、提供:岡本まな
音楽:ランタンパレード
整音協力:新井俊平
製作:浅井一仁

父、母と祖母、兄夫婦。今は両親が離婚し、バラバラに暮らしている家族。それぞれに生活を送る彼らを訪ね、普通に会話し、突然踊り出す母や兄を見ても、ホームビデオに映る昔の楽しい家庭は帰ってこない。過去と現在を見つめ直しながら、自分の家族とは?と思いをめぐらす監督。そんななか、兄の結婚式に久しぶりに皆が集い、招かれざる父も挨拶のスピーチをするのだが……。



【監督のことば】この作品を作るにあたって、個人的なひとつの家族の過程を、わたしや、わたしの家族のことを誰も知らない人が観たら、どう思うだろうか。という気持ちは、常に意識して念頭に置いてありました。

 というのも、ごく個人的な感情に浸った作品と捉えられる不安があり、何が言いたいの? よかったね。で?と思われてしまったら、それまでになってしまうからです。

 だけれども、世の中は、社会全体で見ても、個々の繋がりや思いの連続で成り立っていると思います。

 また、その逆に、近いからこそ、明かせられないようなこともあります。

 偶然か必然か、たまたま、この家族のもとに生まれたわたしと家族の道のり、過去、現在の記憶と葛藤。それはすべての人の中に眠る幼少の記憶や、誰かとの繋がりと結びつく部分が少なからずあるはずです。

 またそれは、いまこの瞬間や未来に繋がっていくものでもあると思います。

 この作品が、ごく少数でもいいので、観ている人の心の奥にある、大切な思い出の箱を呼び起こせるような作品になれたら、とても幸いです。

 また、ひとつの家族のあり方として、長い人生、いい時もつらいこともあって、そして楽しいこともあるんだなぁと。観てもらえたら嬉しいです。


- 岡本まな

1988年5月26日、北海道函館市出身・在住。現在、母親と大沼でカフェrose gardenの開店準備中。趣味は寝ること、お酒を飲むこと、映画鑑賞。18歳で上京。女優を志し、いくつかの自主映画やミュージックビデオに出演する。その後、保育士やバーの店員、家事代行、競馬場でのチケットもぎり等をしつつも映画への情熱は忘れられず、何も分からないまま映画を作ることを決意。本作が初監督作品である。