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アジア千波万波 [韓国]

家族プロジェクト:父の家

Family Project: House of a Father
Kajok Project

- 韓国/2002/韓国語/カラー/ビデオ/52分

監督、脚本、撮影、編集、録音、ナレーター、製作:チョ・ユンギョン
音楽:チョ・ユンギョン、カン・ヘヨン
製作会社・提供:ユン・チョ・プロダクション
Yun Jo Production
522 Greenwood St. #GW. Evanston, Illinois, 60201 USA
Phone: 1-847-864-8794
E-mail: Humoosss@yahoo.com

韓国の典型的な家族の危機。父親がIMF不況で解雇された。6人兄弟の長男として一族の大黒柱を引き受けた人生だった……。母親は、かつて夢だったテレビキャスターの職を辞して夫の家に嫁いだ。姑たちに罵声を浴びせられる結婚生活30年……。男らしさにとらわれる父親と、自己犠牲の人生を悔いる母親は、初老を迎え、成人した3人の子どもと向き合う。アメリカで学んだ娘が、両親への尊敬を込め、伝統的な家父長制の現代を見つめる。



-【監督のことば】このドキュメンタリーは3年間の歳月をかけて完成した。私は韓国の伝統的な家族制度に、以前から疑問を感じていた。父の家族のために自分を犠牲にさせられた母をずっと見てきた。そんな母の行動を当然のこととしか思わない親戚たちは、彼女の能力を責めてばかり。父は常にそのただ中にいた。じっくりと会話を交わすこともなく、妻と子どもたちに君臨する父。彼には一族郎党や仕事といった、より大きな価値観の理由以外に、この家族に居場所はない。

 こうしたことは、韓国では珍しいことではない。私の家族の物語は、個人的であると同時に歴史的でもあるのだ。このドキュメンタリーは、韓国の歪んだ家族関係を生み出す原因となっている“哀れな男らしさ”についてである。私の家族と同じように苦しんでいる他の家族の人たちとこの物語を共有したい。


- チョ・ユンギョン

ソウル大学で社会学を専攻し、シカゴ芸術学院にて映画・ビデオ・ニューメディアの美術学修士号を取得。最も関心のあるテーマは家族とジェンダー。学生時代には育児についてのビデオ・ドキュメンタリーを製作し、その後、『A Lullaby』(1998)、『Lost Tree』(1999)を製作。また、ソウルやシカゴの複数の美術館で発表された『An Experiment on Gender and Gesture』(2001)など、ビデオ・インスタレーションも手がける。本作は各地の映画祭で上映され、ソウル女性映画祭ではグランプリを受賞した。


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