インターナショナル・コンペティション
祖母のかんざし
Grandma's Hairpin銀簪子
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台湾/2000/中国語/カラー/16mm/90分
監督・脚本・製作:蕭菊貞(シャオ・ジュイジェン)
撮影:秦鼎昌(チン・ディンツァン)
編集:陳博文(チェン・ボーウェン)
録音:高美亮(ガオ・メイリャン)
提供:蕭菊貞(シャオ・ジュイジェン)
Hsiao Chu-chen
7, Lane 29, Chyau-Yih Rd., Shin-Dian, Taipei TAIWAN
Phone & Fax: 886-2-22145192 E-mail: bluekite@seed.net.tw
監督シャオ・ジュイジェンは退役軍人である父にカメラを向ける。1949年、国民党政府は60万の兵士とともに中国本土から台湾に移ってきた。その時20代だった父も他の多くの兵士たちも、近いうち国民党政府と中国に戻ると信じていた。しかし海峡を越えた交流が再開されるまでには40年の時の流れを必要とした。故郷へ戻るという希望さえもない時代。彼女は、中国に残った祖母が持っていた銀色のかんざしを足がかりに、父の世代の中国に対する思い、退役軍人たちの深い追憶を映し出している。
【監督のことば】数えきれないほどの戦争、北方の抗争、日本人侵略者との戦い、国民党と共産党の間の争い――中国現代史は激しい動乱の数々によってむしばまれ、その結果、兵士たちは戦場で死に、家族は離ればなれになり、民間人は家を失った。いったい何人の人々が、歴史上の過ちのおかげで生涯を犠牲にしなくてはならないのだろうか?
蕭菊貞(シャオ・ジュイジェン)
1994年、国立清華大学経済学部を卒業。大学の最終学年から障害者や白色テロ犠牲者などをテーマにドキュメンタリー製作を始める。『血染的青春』(1998)は、第1回台湾国際ドキュメンタリー祭やシンガポール国際映画祭、ソウル人権映画祭で上映された。『紅葉野球チーム』(1999)は、1999年本映画祭の「アジア千波万波」、プサン国際映画祭で上映。その他、金馬奨と台北映画祭で最優秀ドキュメンタリー映画賞に輝いた。監督作に、『博盛・這孩子』(1994)、『端午』(1996)、『不可信之事実』(1996)、『陽光愛情』(1997)、『火鶴』(1998)などがある。 |