山での日々
Days in Those Mountains山里的日子
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中国/2000/中国語/カラー/ビデオ/162分
監督・脚本・撮影・編集・製作:王海兵(ワン・ハイビン)
助監督:谷三(グ・サン)
録音:朱广皓(ツゥ・グァンハオ)
音楽:林幼平(リン・ヨウピン)、林亚平(リン・ヤーピン)
ナレーター:姜鲁(チヤン・ルウ)
製作会社・提供:四川テレビ局
配給:朱广皓(ツゥ・グァンハオ)
Zhu Guanghao, Sichuan TV Station
No. 40, Dongsheng Street Chengdu, Sichuan, 610015 CHINA
Phone: 86-28-6643413 Fax: 86-28-6635195 E-mail: senser@elong.com
中国・四川省の奥深い山里の村にトゥンがその家族と住んでいる。1968年から1999年まで、ルオはトゥンと村の仲間たちに会うために村を訪れ、村の人たちもまたルオを歓迎する。村人が総出でおこなう道普請、伝統的な婚姻の風景。無垢な子どもたちの笑顔。農民たちの日々の営みが四季の移ろいの中に、ルオの絵を挿みながら静かなタッチで映し出されていく。
【監督のことば】山里の村びとたちの物語がルオの芸術活動というテーマを通して描かれている。主人公、トゥンはルオの『父』というタイトルの油絵のモデルの孫。私たちは地方における社会の基本単位である家族というものを理解するためにトゥンの家族の日常生活のこまごまとした営みをそのまま記録した。また、村長であるダーグォイにもスポットライトをあて、彼の活動を通して地方における草の根レベルの組織である農場共同体を描き出した。
中国奥地、大巴山脈には昔ながらの自然、生活条件、そして考え方が残っている。山あいに暮らす農民たちの感性は中国の農村の暮らし、独特の文化と、中国の人々が何世代にもわたってその成長、変化と葛藤を通してつちかってきた生活の本質によっていろどられている。長い時を経てつちかわれた精神生活の継続と社会生活の抜本的変化の関係性についての危惧が、この映画の概念的枠組みとなっている。私たちは山あいの村びとたちの生活を仕事や情感の面から詳細に記録することに心をくだいた。そうすることで私たちが表現したいのは、平凡な人々の行く末についての危惧、中国の社会生活における草の根レベルのコミュニティについての思索、そして人間と故郷の間に存在する、奪うことのできない関係性である。また、この映画における芸術と生活の融合が観客に何かを気づかせ、情感の昇華に近づくきっかけになればとも思う。
王海兵(ワン・ハイビン)
1956年生まれ。四川テレビ国際部の副部長であり、ジャーナリストでもある。北京広楼学院を写真学専攻で卒業。18年間にわたってテレビニュース報道とドキュメンタリー製作に従事。これまで60以上の作品が、地域レベルで80以上の賞、国レベルで50以上の賞を受賞し、多くの国際映画祭に出品し好評を得ている。主な作品は『藏北人家』(1991)、『深山船家』(1993)、『回家』(1995)。 |