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    Staub (Dust)

    - ドイツ、スイス/2007/ドイツ語/カラー、モノクロ/ 35mm(1:1.85)/94分

    監督、脚本:ハルトムート・ビトムスキー
    撮影:コルヤ・ラシュケ
    録音:ゲルト・メッツ
    編集:テオ・ブローミン
    共同製作:ヴェルナー・シュヴァイツァー、 ハルトムート・ビトムスキー
    製作:ハイノ・デッカート
    配給:デッカート・ディストリビューション www.deckert-distribution.com

    プロジェクターや部屋にたまる埃、鉱山に舞う粉塵、工場で製造される顔料の微粒子、雨に洗い流される樹木に堆積した塵、9.11に起こった世界貿易センタービルの崩壊やミサイルの爆発で巻き起こる凄まじい粉塵の嵐、あるいは宇宙のスターダスト……。世界に充満するさまざまな塵の様相を、技術者や科学者の考察を交えて観察していく。



    【監督のことば】一片の塵は、人の目でかろうじて見ることができる。フィルムで捉えることのできるもっとも小さい物体だろう。それは、消失への媒介であり、認知の基準である。どこへ行こうとも、それは既に私たちを先回りしている。どこに向かおうとも、それは私たちについてくる。それは私たちの過去であり、現在であり、未来である。それは普遍的な存在であり、すべての言語で名前を持っている。それがあるせいで、主婦たちは掃除に追われ、また科学者も、発明家も、芸術家も、そしてあらゆる産業も手を煩わされる。それは害虫のエサとなり、病気の原因となる。それは私たちの所有物を奪い取り、研究室に侵入し、惑星と銀河を創る。それは私たちを取り囲み、私たちの中にも入り込み、私たちはそれを振り落とす……。それは、自身の存在の絶望の中に安住する。


    - ハルトムート・ビトムスキー

    1942年生まれ。ライター、映画監督、プロデューサー。ベルリン自由大学とベルリン映画アカデミーで学ぶ。1973年から10年以上、名高いドイツの雑誌『Filmkritik』の共同発行者および共同編集者を務め、映画理論や映画史について幅広い文筆活動をしてきた。1975年、映画製作会社ビッグ・スカイ・フィルムを設立し、40本以上の映画を監督、プロデュース。そのほとんどがドキュメンタリーで、世界中の映画祭で上映されている。1987年には、『第三帝国アウトバーン』でグリム賞金賞を受賞。1975年からはミュンヘンの映画学校、ベルリン自由大学、ベルリン映画アカデミーで教鞭をとる。1993年から2002年までロサンゼルスのカリフォルニア芸術学院の映画学科長を務め、2006年からはドイツ映画TVアカデミー(DFFB)の学長を務めている。アメリカ、ドイツ、ベトナムで撮った長編ドキュメンタリー『B-52』は、2001年ベルリン国際映画祭でプレミア上映され、ドイツと日本で劇場公開されたのに加えて、多くの国際映画祭および上映会で上映された。2000年にはウィーン国際映画祭で、彼の作品が回顧上映された。YIDFF 2001ではインターナショナル・コンペティションの審査員を務めた。