日本に生きるということ |
---|
|
在日の歴史
1辛基秀(シン・ギス)
朝鮮通信使の研究などで知られる大阪の映画作家、辛基秀。資料と証言者探しに6年の歳月をかけ、在日の歴史を実写フィルムと証言で掘り起こす。
解放の日まで 在日朝鮮人の足跡
Until the Day of Liberation: Retracing Korean Japanese History-
日本/1980/日本語/カラー/16mm/210分
構成、原案:辛基秀(シン・ギス)
撮影:高岩仁 編集:辛島一
録音:佐々木昌彦 音楽:関口孝
ナレーター:伊藤惣一 指導:朴慶植
企画、制作:青丘文化ホール(代表:辛基秀)
製作会社:労働映画社
提供:姜鶴子、大阪人権博物館
大阪で「青丘文化ホール」を主宰し、朝鮮通信使の研究で知られる辛基秀が、生涯をかけて収集した映像資料を駆使して戦前の在日朝鮮人の足跡を描く。新潟県中津川水力発電所工事場における朝鮮人労働者虐殺事件、岸和田紡績工場における朝鮮人・日本人紡績女工の共同闘争、愛知県三信鉄道工事場争議、九州筑豊麻生炭坑の労働争議など、日本の植民地から解放に至る運動の一翼を担った多くの人々を捜し出し、その貴重な証言を集めた。
2呉充功(オウ・チュンゴン)
横浜放送映画専門学院(現:日本映画学校)の第7期卒業生、呉充功。関東大震災(1923)で虐殺された朝鮮人の隠された歴史を証言と資料で描く。
隠された爪跡 関東大震災朝鮮人虐殺記録映画
Hidden Scars: The Great Kanto Earthquake Korean Massacre, A Documentary-
日本/1983/日本語/カラー/16mm/58分
監督、構成:呉充功(オウ・チュンゴン)
撮影:藤田正美、金利明、笠告誠一郎、田島心
編集:渡辺行夫 録音:小島透
ナレーター:小沢重雄 美術:加藤武夫
助監督:鍵山隆浩、里内英司
製作:呉充功、蒲谷雄二、小島透
製作会社:麦の会 提供:呉充功
副題が示すように、死者10万人にもおよぶ関東大震災に際し、6500人以上の朝鮮人が軍隊、警察、民衆に殺されたという歴史を資料と証言で検証する。横浜放送映画専門学院を主宰する今村昌平監督はチラシに「私の主宰する学院から、このような力強い映像を綴るドキュメンタリストが出たことを心から誇らしく思う」と書いた。なお、続編として『払い下げられた朝鮮人』(1985)が作られている。