YIDFFネットワーク企画上映
YIDFFネットワークは、1989年の第1回山形国際ドキュメンタリー映画祭開催にあたり、小川紳介監督の呼びかけで集まった有志によるボランティア・グループである。それ以来継続的に様々な活動を続けている。これまで月2回の市民向け上映会、「金曜上映会」の運営や、「インターナショナル・コンペティション」、「アジア千波万波」、「日本パノラマ」などの作品選考にも関わってきた。また、開催中毎日発行されるデイリ−・ニュースの取材と編集発行、ビデオ、写真による記録などの仕事を引き受けている。近年は学生や県外からの参加も増えている。さらに、毎回映画祭と協力しながら独自の視点によるプログラム、YIDFFネットワーク企画上映を行っている。
桝谷秀一
住めば都
KIBA Tokyo Micropole / Sumeba Miyako- フランス/2005/フランス語、日本語/カラー/ビデオ/61分
監督、コメンタリー:カトリーヌ・カドゥ
編集:ロベール・ヴァイス
音楽:大江光
カトリーヌ・カドゥ監督は、通訳者、翻訳者としてフランスで長年日本映画の紹介や普及につとめてきた。また、本映画祭でも1989年の初回から参加され、上映会場のステージ上でもおなじみの人である。本作は、彼女が日本での生活の拠点としている東京・木場のゆかりの人々を記録した、初監督作品である。そこは、豆腐屋、大工などの手仕事の職人の、最後の輝きが残る町だ。東京の巨大なビルや高速道路から、川ひとつ隔てた下町に残る、昔ながらのコミューンへの愛着を綴った作品である。