パペット・シャーマン・スター
Puppet Shaman Star-
日本/2008/日本語/カラー/ビデオ/34分
監督、写真:高嶺剛
助監督:山口貴久
撮影:森琢磨
編集:高木駿一
製作:城間里美
出演:奥山恵介、高嶺剛、カッチャン、ひろえ
製作会社、提供:奥山事務所、城間商店、高嶺プロダクション
祭祀や日本舞踊の化粧方である顔師であり、平安時代から伝わる傀儡(操り人形)の伝統を踏まえた人形作りをする奥山恵介。沖縄の地に誘われ、石灰岩に囲われた浜で白い肌にカラフルな造花やビーズの装飾を施した人形と戯れ舞う。人形の部位に肉薄し、醸し出されるエロスを捉え、岩場を吹き抜ける風は漂う魂(マブイ)と共鳴し、肉声にならない哭き声を掬う。
【監督のことば】 顔師にして人形師である奥山恵介氏の記録は、「嘉手苅林昌」「大城美佐子」と続いた「私の好きな人」シリーズの3作目にあたる。 おもうに、奥山氏の魅力は、エロスとタナトスの体内発酵昇華にあろう。自ら拵えた人形たち・聖なる男根観音、愛嬌のある顔尻シャレコウベなど、世俗と異界が難なく同居。このごろの奥山氏の顔は人形に似ている。その逆なのか。
高嶺剛 1948年、沖縄石垣島川平生まれ。高校卒業まで那覇で過ごした後、国費留学生として京都教育大学に入学、8mm映画を撮り始める。日本復帰前後の沖縄の風景を凝視した『オキナワン ドリーム ショー』('74)でデビュー。一貫して沖縄を撮り続け、『ウンタマギルー』('89)はベルリン国際映画祭カリガリ賞など多数受賞。YIDFF 2003でインターナショナル・コンペティション審査員を務める。現在、劇映画『変魚路』を準備中。 |