メタ・エコロジー
Meta Ekologi-
インドネシア/1979/ダイアローグなし/モノクロ/16mm/15分
監督、編集、提供:ゴトット・プラコサ
撮影:ゴトット・プラコサ、ドゥディット・ウィドド
録音:ハルタント
音楽:オットー・シダルタ
製作:ゴトット・プラコサ、サルドノ・W・クスモ
サルドノ・W・クスモの振付けによるパフォーマンスを軸に、水と土の生み出す生態系との対話を試みることへのひとつの応答。田んぼの中に体ごと倒れていくダンサーたちは、歩き、互いに絡まり合い、泥の重さと質感を身に纏う。その身体の感覚を通して人間性が表現される様はまるで詩を書く過程のようでもある。YIDFF '93アジア・プログラムにて上映。
【監督のことば】 私にとって映画とは、科学的言説になるべきものだ。しかし、同時に、人類の利益になるイデオロギーのために戦えなければならない。私の祖国は、石炭や鉱物資源、石油の採掘で、大地が破壊されている。これはなんとしても阻止しなければならない。私にできるのは、ただ叫び、映画を通して人々を目覚めさせ、声を上げることだけだ。私の声は、誰にも届かないかもしれない。しかし、少なくとも私は声を上げ、人類の文化の歴史に参加してきた。
ゴトット・プラコサ 1955年、インドネシア西スマトラ州パダン生まれ。'75年に映画第一作となる実験的な短編アニメーションを作る。以降、短編と長編合わせて120本以上の映画を制作し、インドネシア映画史を代表する実験映画作家のひとり。『ジェネシス・ジェネシス』を含む5作品がYIDFF '93で上映された。インドネシア映画史を代表する実験映画作家と評価する批評家もいる。最新作の『Kantata Takwa』(2008)は長編実験ドキュメンタリーで、数々の国際映画祭で賞を獲得した。 |