ディラの魔女
The Sorceress of DirahDongeng dari Dirah
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インドネシア/1992/インドネシア語/カラー/ビデオ(原版:35mm)/39分
監督:サルドノ・W・クスモ、ロバート・チャペル
撮影:ロバート・チャペル
ナレーター:エドワード・ハーブスト
音楽:オットー・シダルタ
脚色、提供:サルドノ・W・クスモ
製作:ロバート・チャペル、ウィドド・ラムラン
バリ島に伝わる踊りと伝説を基にした、作者が何年にも渡って再演している同名の舞台を映画化した意欲作。ダンサーと村民が混在しながら、日常の畑仕事や沐浴を踊る印象的なオープニングで、土着の村文化を祝福する。村共同体の神話を引合いにした4章からなる村芝居と挿入劇を交錯させた勧善懲悪物語は、聖なるものと若者が村の勢力均衡を保つという伝承に未来を委ね、やがてまた訪れるなんらかの襲撃も予見させつつ、ひとまず幕を閉じる。
【監督のことば】 本作では、人と自然との本質的なつながりを取り戻すために、過去を通して未来を探究している。文化的なルーツを失って(もしくは、そこから引きはがされて)、現代という森の中でさまよう男を踊らせているのだ。
多くの場合、人間の生活に影響を及ぼす事柄、取り組むべき疑問、調査すべき問題が、インスピレーションとなっている。技術は究極の目標ではなく、アイデアを伝達するための特別な言語だ。'74年にタガスで舞台『ディラの魔女』の上演を開始し、'92年には、タガス村で村人たちと共に撮った本作を完成させた。それは、私の人生に意味を与えてくれるこれらの事柄を表現しようする試みなのだ。
サルドノ・W・クスモ 1945年、ジャワのスラカルタ生まれ。演出家、舞踊家、振付家、映画作家。'70年代から、多元的、多文化的な現代インドネシア社会で、ジャワ古典舞踊の鍛練やアクティヴィズム活動の中で特徴づけられた作品を制作。環境保護を基幹とした舞踊作品「Meta Ekologi」('79)、「Plastic Jungle」('83)、「Lamenting Forest」('87)は、東カリマンタンのダヤク族と関係を築くことによって生まれた。また作曲家の高橋悠治、沢井一恵、小杉武久と共にソロ作品も制作。第一作『ディラの魔女』の後、19世紀の伝説的なジャワの画家ラデン・サレーについての映画『Raden Saleh』を制作中。 |