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    The Virgin of Palermo
    Die Jungfrau von Palermo

    - ドイツ、イタリア/2005/イタリア語/モノクロ/35mm (1:1.66)/82分

    監督、脚本:アントニオ・グイーディ
    撮影:スデール・パルサン 
    編集:ウルリーケ・トルトーラ
    録音:ハス・スウィンクルス、マルク・モイジンガー
    音楽:コンパニーア・ディティランムの音楽
    ヘッド・オブ・プロダクション:カロリーヌ・ダッセル
    ライン・プロデューサー:ナタリー・グレフィン・ラムズドルフ
    製作会社、提供:ミュンヘン映画テレビ学校

    イタリアのシチリア島北西部に位置する都市パレルモには様々な文化や宗教の人々が共存している。7月に行われるサンタ・ロザリア祭は、17世紀に町をペストから救ったと伝えられる聖女を讃える、町をあげての盛大な祭り。信仰と伝統が町全体に根付き、現在にも受け継がれている。モノクロームで描かれた風情ある町の風景や人々の陽気な表情、優しい音楽。華やいだ祭りの奥にある地域文化の豊かさとおおらかさに心惹かれる。



    【監督のことば】

    記憶
    両親の話を聞く
    ひとりの小さな子どもの

    記憶
    40年代、50年代、60年代の
    モノクロの記憶

    記憶
    ローマに近い小さな村
    大地、太陽
    戦争
    貧しさと豊かさ

    記憶
    パレルモのサンタ・ロザリア
    通りには、人々の顔
    小道には、さまざまな物語
    モノクロの

    80歳になる私の両親の物語は、パレルモの通りを舞台にしている。
    サンタ・ロザリアの物語は、それを語れる誰かを探し、そして彼女の息子たちとその物語を愛する私たちを見つけた。

    いや、私がこの物語を探したのではない。彼女が私を見つけた。
    彼女は遠くからやって来た。どのようにやって来たのか、私にはわからない。

    そう、7月のある晴れた午後。
    パレルモの中心にある、広大で
    暑い通り。
    そよ風が吹き、
    1枚の紙が飛ばされる、
    あるイメージ。
    ひとつの記憶。


    - アントニオ・グイーディ

    1964年、ローマ近郊に生まれる。1983年から86年にかけてフィレンツェ大学で熱帯・亜熱帯農業を学ぶ。1988年から90年までローマのイスティトゥート・スーペリオーレ・ディ・フォトグラフィーアで学び、1990年から91年までラツィオの映画テレビ学校で撮影監督の専門教育を受け、1993年から2005年までミュンヘン映画テレビ学校で学ぶ。1987年以来フリーの写真家として様々なイタリアの新聞で写真を発表し、また映画やパフォーマンスで俳優を務め、監督、撮影、編集も行う。作品は『Perdido』(1991)、『Il Cerchio』(1994)、『Pier Paolo, Gigion e Gli Altri』(1995)、『Mitosis』(1996)、『Prapto』(1997)、『Wenn Worte Fehlen』(2000-01、テレビシリーズ)など。『Das Gute im Menschen』(1994)、『Terremoto』(1997)、『Alles Wieder Still』(1998)、『Freibad』(1999)、『Battle and Poetry』(2004)で撮影監督を務める。