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あの島

The Island
L’île

フランス/2023/フランス語/カラー/DCP/73分

- 監督、編集、作曲:ダミアン・マニヴェル
撮影:マチュー・ゴデ
録音:ジェローム・プティ、シモン・アポストル
原案:ダミアン・マニヴェル、ジュリアン・デュドネ
出演:ダモ・イケタ、オルガ・ミルシュタイン、 ニノン・ボッツ、ヨン・ベルデ、ジュール・ダンジェ、セレスト・デュメニル、ロザ・ベルデ
製作:マルタン・ベルティエ、ダミアン・マニヴェル
提供:MLD Films

翌日にはモントリオールへ旅立つロザ。彼女と友人たちはその夏最後のパーティーを、“あの島”と呼ぶ岩の周りで続けることにする。しかしそこに「ロザとの最後のパーティー」を演じる俳優たちの稽古場での練習風景、時間帯の異なるリハーサルの様子が挿入され、作品全体として多層的な構成をなしながら、物語は進んでいく。物語、そして演技の中で生起する感情と、夏の夜の闇の中では見えなくなってしまった顔や手の些細な表情や動きが、それぞれに作品を彩っていく。(YH)



【監督のことば】ロザは思い出多き島で友人たちと思春期最後のパーティーを開く。カメラは彼女の顔を映し、この最後の夜の彼女の仕草や言葉を追体験する。この映画はまた、7人の若い俳優たちが、その想像力をしてひとつの映画に生を与えようとするドキュメンタリーでもある。そして、何年もの間、監督の私に同行してくれた撮影クルーの肖像でもあり、その寛大な存在感を記録してもいる。とても個人的な映画であるが、映像と音の重奏が、青春と映画制作に特有の永遠と郷愁の感覚を生み出すような映画形式を表現できていればと願う。


- ダミアン・マニヴェル

ダンサーとして活動した後、ジャン・ヴィゴ賞を受賞した『犬を連れた女』(2010)など短編映画を監督。2014年以降は5本の長編映画の脚本・監督を手がけ、『若き詩人』(2014)でロカルノ国際映画祭の新進監督コンペティション部門審査員特別賞や、ペーザロ国際映画祭最優秀長編映画賞など受賞。『パーク』(2016)はカンヌ国際映画祭ACID部門で上映され、全州国際映画祭(2017)で最優秀作品賞受賞。『泳ぎすぎた夜』(2018、共同監督五十嵐耕平)はヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門で上映され、『イサドラの子供たち』(2019)ではロカルノ国際映画祭で最優秀監督賞受賞。『マグダラ』(2022)はカンヌ国際映画祭ACID部門でワールドプレミア上映を果たした。