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空に聞く

Listening to the Air

- 日本/2018/日本語/カラー/デジタル・ファイル/73分

監督:小森はるか
撮影、編集:小森はるか、福原悠介
録音:福原悠介
企画:愛知芸術文化センター
制作:愛知県美術館
提供:小森はるか

東日本大震災後に陸前高田災害FMでパーソナリティを務めた女性。彼女が地域に住む多くの人の記憶や思いに触れ、彼らの声をラジオで届ける日々を、親密な距離で綴る。並行して、津波によって流されてしまった街の復興が着々と進み、嵩上げされた土地に新しい街が造成されてゆく様子が描かれてゆく。



【監督のことば】タイトルには二つの空の意味を込めました。一つは津波の犠牲となられた人を想う空(sky)です。主人公の阿部裕美さんはラジオを媒介に、空にいる人たちの声にも耳を傾けているように見えました。もう一つは、番組に参加する市民の方たちが失われた街の記憶を語る時、頭の少し先に描く想像力の空(air)です。カメラに映せない二つの空が、見てくださる方たちの心の中に映し出されたら幸いです。


小森はるか

1989年静岡県生まれ、宮城県在住。東京藝術大学大学院美術学部先端芸術表現科修了。映画美学校フィクションコース初等科修了。東日本大震災後、ボランティアで東北を訪れたことをきっかけに瀬尾夏美(画家・作家)とアートユニットとして活動開始。2012年、岩手県陸前高田に移住し人々の語り、暮らし、風景の記録を続ける。監督作に『息の跡』(2015、YIDFF 2015)ほか。