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王国(あるいはその家について)

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- 日本/2018/日本語/カラー/DCP/150分

監督:草野なつか
脚本:高橋知由
撮影:渡邉寿岳
編集:鈴尾啓太、草野なつか
音響:黄永昌
プロデューサー:鈴木徳至
企画:愛知芸術文化センター
制作:愛知県美術館
提供:草野なつか

演出による俳優の身体の変化に着目した作品。脚本の読み合わせやリハーサルを通じ俳優が役を獲得する過程を、同場面の別パターンまたは別カットを繰り返す映像により捉える。ドキュメンタリーと劇で交互に語りながら、友人や家族という身近なテーマを用い人間の心情に迫る。2017年発表の64分版を再編集。



【監督のことば】本作の大半は「撮影されることのないシーン」=リハーサルで成り立っている。言葉が身体に徐々に入り、声を発する。声が役に近づいていく。互いが「何を言うのか」解ってしまった後、それを頭から消して再び人物と出会い直す。本作はそんな役者の営みを見つめ、捉えた作品である。劇映画における物語は、身体にどう機能するのか。また、観客は目に視えることのない「王国」を役者の身体を通してどのように受け取るのだろうか。


草野なつか

1985年神奈川県出身。東海大学文学部文芸創作学科卒業。2014年、『螺旋銀河』(第10回CO2助成作品)で長編映画を初監督。同作は第11回 SKIPシティ国際Dシネマ映画祭にて SKIPシティアワードと監督賞を受賞。長編2作目である本作はロッテルダム国際映画祭2019や第11回恵比寿映像祭などで上映された。