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インターナショナル・コンペティション

天使狩り ― 預言者詩人の四つの情熱

Hunting Down an Angel or Four Passions of the Soothsayer Poet

- ロシア/2002/ロシア語/カラー、モノクロ/35mm(1:1.37)/56分

監督:アンドレイ・オシポフ
脚本:オデルシャ・アギシェフ
撮影:イリーナ・ウラルスカヤ
編集:ミーラ・ナイデーノワ
録音:ドミートリイ・コヌシェンコ
製作:ナターリヤ・ジェルトゥーヒナ
製作会社、配給:リスク・フィルム&ビデオ・スタジオ
Risk Film and Video Studio
Building 4/1, Likhov per., Moscow 127051 RUSSIA
Phone / Fax: 7-095-209-40-55 E-mail: movie@riskstudio.ru

ロシアの詩人アンドレイ・べールイの生涯を実験的手法で描いた異色作。全編1910年代から20年代にかけてのロシアの記録映画や劇映画が編集・再構成され、ベールイが生きてきた時代と彼をめぐる4人の女性についての物語が描かれる。「神の恩恵を受けた者」「幽霊の化身」「ゴーゴリの再来」「ヒステリー」「自惚れ屋」などと称されたベールイの内面に迫る。



【監督のことば】アンドレイ・ベールイという、非常に奇妙な人間、もしかして、慣れ親しんだ一般的な認識では、人間と呼んでいいのかと思われさえするような人物についての映画を撮るチャンスが訪れた時、私はその物語の形式を見つけることに興味を覚えた。伝記映画を撮るように、伝統的なやり方で撮ることも可能だった。そのようなやり方で撮っていたとしても、十分に面白い映画になっていたには違いないが、私個人としては、あまり興味をそそられるものではなかった。そのようなわけで、私たち、すなわち、私と、私の協力者である脚本家のオデルシャ・アギシェフは、別の観点に立って構想を練った。アンドレイ・ベールイという人物の運命を、1910から20年代のサイレント映画における新しい形式、新しい映画言語の探求に関する物語を通して語りたいと思ったのだった。

 多くの事柄は、直感的に起きている。それは、いくつかの法則と関係があり、それらの法則に従って、人は自身の内部のリズムと共に生きているのだ。確かに、象徴主義者たちは、目に見えるものの中に見えないものを、有限の中に無限を読み取ろうとしていることを隠さなかった。そして、自分たちの人生を、ゲームであるかのように捉え、生活と芸術の間に境界線はなかった。

 大事なのは、その人の物語と、その物語に結びついた感情が映画で表現されること。映画というものは、情報であるはずがなく、感情なのだ。


- アンドレイ・オシポフ

1960年、シベリア生まれ。1982年にオデッサ国立工科大学、1995年モスクワで劇映画の脚本・監督上級者コースを卒業。国内外の映画祭で賞を獲得。作品歴に『Fight』、『Erase the Accidental Features』(1994)、『Voices』(1997)、『Blown in with the Wind』(1999)、『Et Cetera . . .』(2001)などがある。


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