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ジョナス・メカス 追悼

YIDFF 2019 オープニング作品
富士山への道すがら、わたしが見たものは…

On My Way to Fujiyama, I Saw . . . .

アメリカ/1996/ダイアローグなし/カラー/16mm/25分

監督、撮影、編集:ジョナス・メカス
音楽:ダリウス・ナウヨカイティス
提供:メカス日本日記の会

ジョナス・メカスが1983年と1991年に来日した際に、愛用のボレックス・カメラで撮影した日本。とりわけ、メカス日本日記の会が主催した「1991年夏 ― ニューヨーク、リトアニア、帯広、山形、新宿」に参加するために8月に来日した際には、帯広を経由して山形を訪問し、『リトアニアへの旅の追憶』の上映、詩人の木村迪夫、鈴木志郎康両氏との鼎談が企画されたほか、銀山温泉にも足を伸ばしている。メカスの見た日本の風景、日本の友人たちとの語らい。儚く、一瞬にして消えてしまう情景が、ダリウス・ナウヨカイティスのパーカッションとシンクロし、メカスにとっての日常がスクリーンに立ち上がる。



メカスの難民日記

I Had Nowhere to Go

ドイツ/2016/英語/カラー、モノクロ/デジタル・ファイル/100分

監督:ダグラス・ゴードン
編集:ニノン・リオテ
録音:フランク・クルーゼ
声:ジョナス・メカス
製作:ゼイネップ・ユーセル、ジークリッド・ヘレナー
製作会社:olddognewtricks、moneypenney filmproduktion
提供:olddognewtricks

映画作家ジョナス・メカス(1922−2019)は、ドイツによるリトアニア占領から逃れようとした際にナチスに捕まり、ハンブルク郊外の強制労働収容所に収容される。その後、逃亡し難民キャンプを転々としながら、1949年にアメリカへ亡命する。本作は、故郷を追われ、根無し草となったメカスの「日記」であると同時に、戦争の惨禍が生み出した、難民そして亡命者の記録でもある。メカスと長年親交のあったダグラス・ゴードンは、本人による『メカスの難民日記』(みすず書房、2011年)の断片的な朗読を作品の大半を占める黒い画面の上に重ね、時空間を切り替えながらその人生を再構築する。