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アジア千波万波


応募総数:63の国・地域より608作品

(英語題アルファベット順)

アジア千波万波 特別招待作品

山形に初登場の作家/作品たちばかりの今年のアジア。今年も新たな出会いに期待して、いざ山形アジア館(フォーラム)へ!

会場:フォーラム3、5

審査員
フィリップ・チア(シンガポール/映画批評家)
崟利子(日本/『南郷 jazzzzzzzzz』監督)

   A   

-みんな聞いてるか!
Are You Listening!
バングラデシュ/2012/ベンガル語/カラー/89分
監督:カマル・アフマド・サイモン Kamar Ahmad Simon

サイクロンにより、避難せざるを得なくなったデルタの集落100世帯あまり。約束された新堤防は出来る気配がない、しかし故郷は失いたくない。ならば、自分たちで作るしかない。水と背中合わせのたくましくもしなやかな生活を描く。

12日 F3 | 14日 F5



   B   

-デノクとガレン
Denok & Gareng
インドネシア/2012/インドネシア語/カラー/89分
監督:ドゥウィ・スジャンティ・ヌグラヘニ Dwi Sujanti Nugraheni

豚を飼育して生活するデノクとガレン一家。父が借金を残して出奔した夫の実家で、母や弟たちと一緒に生活する。常に経済的な問題を抱えながらもどこか楽天的な雰囲気に満ちた一家の日々が伸びやかに描かれる。

11日 F3 | 12日 F5



   C   

-わたしたちに許された特別な時間の終わり
The End of the Special Time We Were Allowed
日本/2013/日本語/カラー/151分
監督:太田信吾 Ota Shingo

この映画を完成させて欲しいという遺書を残し、主人公の友人は自殺した。監督は映画を完成させようと悪戦苦闘するが、記録映像とフィクションを織り交ぜた物語は混乱し、崩壊していく。

12日 F5 | 14日 F3



   D   

-エクス・プレス
Ex Press
フィリピン/2011/フィリピン語、英語/カラー、モノクロ/90分
監督:ジェット・ライコ Jet Leyco

土砂災害で立ち往生したフィリピン国鉄ビコール・エクスプレスに監督は乗っていた。鉄道警察の男についての証言、その地に伝わる新人民軍と国軍の歴史、沿線で遊ぶ子供たち。車窓から空想と現実の物語を映し出す映像の冒険。

12日 F3 | 14日 F5



   E   

-ゴールド・アンダーグラウンド
Gold Underground
中国/2012/中国語/カラー、モノクロ/138分
監督:黎小鋒(リー・シャオフォン)、賈愷(ジャー・カイ) Li Xiaofeng, Jia Kai

一攫千金を目指して多くの人が集まる楡林の炭鉱は“中国のクウェート”と呼ばれた。炭坑夫たちと経営者たち、輸送するトラック運転手、そして運転手を手配する店の女性主人。異なる映像手法を織り交ぜて、彼らの世界を映し出す。

12日 F3 | 14日 F5



   E   

-鉄の時代
Iron Age
韓国/2013/韓国語/カラー/38分
監督:チョン・ジユン Jung Ji-yoon

70年代に政治活動をしていて獄中にもあり、娘と7年間も離れていた監督の母。その空白を埋めるために映画を作ろうともがく監督に対し、語りたがらなかった母も次第に変わってゆく。独創的な映像センスで、ある暴力の時代を省みる。


-戦争に抱(いだ)かれて
War Is a Tender Thing
フィリピン/2013/フィリピン語、英語/カラー/51分
監督:アッジャーニ・アルンパック Adjani Arumpac

メディアで伝えられる紛争地帯としてのミンダナオ島。監督の両親を起点に、クリスチャンもムスリムもいる曾祖父らの世代の個人史をひも解きながら、国家の移住政策により、ミンダナオ島の人々が先祖代々の地から追いやられた歴史を辿る。

11日 F3 | 14日 F5



   G   

-モーターラマ
Mohtarama
アフガニスタン/2012/ダリー語/モノクロ/60分
監督:マレク・シャフィイ、ディアナ・サケブ Malek Shafi'i, Diana Saqeb

アフガニスタン3つのそれぞれの街で、ブルカの強制やストリート・ハラスメントに抗議し、女性の権利を求めて活動する女性たち。同じく活動家である共同監督の一人は彼女たちの胸の内を聞き、共に行動しながら、女性たちの本音を記録した。

12日 F5 | 14日 F3



   H   

-ブアさんのござ
Mrs. Bua's Carpet
ヴェトナム/2011/ヴェトナム語/カラー/35分
監督:ズーン・モン・トゥー Duong Mong Thu

かつてヴェトナム戦争時に対立していた隣人たちが、今では共生する小さな村。そこに暮らすブアさんの体には、米軍人から受けた拷問の後遺症が残っている。ブアさんや隣人たちが日常生活の中で語る戦争体験は村の記憶となって映像に刻まれる。



-何があったのか、知りたい(知ってほしい)
We Want (U) to Know
カンボジア/2011/クメール語、英語/カラー/54分
監督:エラ・プリーセ、ヌ・ヴァ、トゥノル・ロ村の人々 Ella Pugliese, Nou Va, The people of Thnol Lok

イタリア人とカンボジア人の2人の監督が、村に長期滞在し、ワークショップをしながらポル・ポト時代に何があったのか、村人たち自身と掘り起こしていく。語り再現することによって人々自身の記憶を甦らせ、若い世代に伝えていく試み。

12日 F3 | 13日 F5



   I   

-怒れる沿線:三谷(さんや)
Raging Land 3: Three Valleys
香港/2011/広東語/カラー/310分
監督:陳彦楷(チャン・インカイ)、菜園村の人々 Chan Yin Kai, Choi Yuen Villagers

香港で高速鉄道建設のために、移転させられる菜園村。そこで住民たちと生活を共にし、記録し続けて来た監督の「怒れる沿線」三部作の最終章。日常の農作業とともに移転先についての議論、強制撤去に対する村人たちの直接抗議行動を克明に記録する。

11日 F5 | 13日 F3



   J   

-ぼくとおばさん
South of the Clouds
中国/2012/中国語/カラー/80分
監督:王爾卓(ワン・アルジュオ) Wang Erzhuo

雲南に嫁ぎ、美容店を営む監督の叔母。母子のように接する監督のカメラの前で、子ども時代のコンプレックス、恋愛や家族について、監督への愛情と共に言葉が溢れ出る。店で働く女性たちの恋愛観などを対比させながら描くパーソナル・ドキュメンタリー。

11日 F5 | 13日 F3



   K   

-咲きこぼれる夏
Summer Days in Bloom
韓国/2012/韓国語/カラー/73分
監督:ノ・ウンジ、コ・ユジョン Roh Eun-ji, Go U-jung

ある日、彼氏が出来たという連絡を友人からもらった監督は、HIV陽性者として活動する友人と恋人の新しい共同生活の撮影を始める。同性愛者そしてHIV陽性者としてカミングアウトすること、愛を欲する姿をカメラは精一杯受け止める。

11日 F3 | 13日 F5



   L   

-標的の村
The Targeted Village
日本/2013/日本語、英語/カラー、モノクロ/91分
監督:三上智恵 Mikami Chie

沖縄、村を取り囲むように建設されようとするヘリパッド基地反対闘争のなかで通行妨害で国に訴えられた高江の住民たち。普天間基地でのオスプレイ反対闘争も描き、国家に対しての怒り、悲しみがストレートに心を打つ。琉球朝日放送制作。

12日 F5 | 14日 F3



   M   

-チークを辿る道
Jalan Jati--Teak Road
シンガポール/2012/ダイアローグなし/カラー/24分
監督:ルーシー・デイヴィス Lucy Davis

チーク材でできたベッドの木片のDNAをたどってみれば、東南アジアの材木伐採場の歴史や、英国の植民地時代、日本の侵略、戦後の近代化といったシンガポール史まで、見えてきた。アニメーションや写真を使い、時間と空間の旅をする。



-トランスジェンダーつれづれ
In-Between Days
インド/2012/ベンガル語/カラー/58分
監督:ションコジト・ビッシャス Sankhajit Biswas

コルカタに住むトランスジェンダーの仲良し二人組。高校では、女っぽさをからかわれ、彼氏から捨てられても、めげずに立ち上がろうとする。先輩格のトランスジェンダーの姉御たち、彼・彼女らを取り巻く表と裏の現実をカラフルに描く。

11日 F3 | 13日 F5



   N   

-歌は人生
To Sing To Live
中国/2013/中国語/カラー/62分
監督:趙剛(チャオ・ガン) Zhao Gang

芝居小屋で公演を続ける四川歌劇団。京劇のみならず様々な芸を披露するために、一人何役もこなす忙しさだ。大家族のような濃密な人間関係の中で、花形の若い女優は、思い悩みながらも、年配の観客の前で懸命に演じ続ける。

11日 F5 | 13日 F3



   O   

-愛しきトンド
Tondo, Beloved: To What Are the Poor Born?
フィリピン/2012/フィリピン語/カラー/76分
監督:ジュエル・マラナン Jewel Maranan

人々がひしめき合って生活しているマニラ湾にせり出した足場の上。このトンド地区で暮らす3人の息子を持った母親は、4人目を身ごもっている。港湾の地鳴りのような音が響く生活空間が、映画の時間となって流れ、五感が揺さぶられる。

11日 F3 | 13日 F5



   P   

-この2メートルの土地で
Two Meters of This Land
パレスティナ/2012/アラビア語、英語、フランス語/カラー、モノクロ/80分
監督:アフマド・ナッシャ Ahmad Natche

ラマラにある詩人マフムード・ダルウィーシュの墓碑の近くで、野外音楽イベントの準備が進んでいる。テレビ中継するクルーの準備風景、出入りする様々な人々の対話、リハーサル。その空間全体が、センスあふれる映像世界として構築される。

12日 F5 | 14日 F3




アジア千波万波 特別招待作品

最後のハンダハン
The Last Moose of Aoluguya
中国 /2013 /100分
監督:顧桃(グー・タオ) Gu Tao

YIDFF 2011小川紳介賞『雨果(ユィグォ)の休暇』の続編。敖魯古雅(オルグヤ)の森に住むエヴェンキ族の一家が定住を余儀なくされてからの5年間を追った。『オルグヤ、オルグヤ…(2007)も併せた3部作を一挙上映。

15日 F5