やまがたと映画
山形と映画の関わりにおける過去・現在・未来をより多角的に捉え、検証するプログラム。4回目となる今年は、豊かな映画・映像資源を持つ山形という町が、「映像文化創造都市」として活性化し発展していく道筋を見据えた、未来志向のプログラムとして企画。山形で近年発掘された貴重な民俗映像を紹介する「やまがた/映像の民俗史」、昭和30〜40年代(1950〜60年代)の山形市の様子を銀塩フィルムで記録した作品を集めた「フィルムの中のやまがた」の他、山形における映像文化の未来を考えるシンポジウムも開催する。
会場:山形市中央公民館6F、山形市民会館大ホール、山形美術館2、5
三都大学交流プログラム
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山形の東北芸工大と中国・杭州にある中国美術学院はそれぞれ独自の方法で映像教育に力を入れ、またイタリアのミラノ大学は、ミラノ市の映画祭Docucityの共催、およびホーム・ムービーや古いアマチュアフィルムなどの収集・保存事業などを通して、地域文化の発展に貢献し続けている。この3大学の教師や学生、映画祭関連映画作家らがそれぞれの作品を携えて山形に集まり、「映像教育と地域文化の創造」をキーワードに、作品上映とシンポジウムによる交流を行う。地域に根ざした映像制作、映像文化発展の未来を考える、グローバルかつローカルな視点を共有するプログラム。京都造形芸術大学からの作品、ゲストも参加予定。
- 東北芸術工科大学 1
- 『蟻地獄』広井砂希
『それからの子供』加藤拓人 - 東北芸術工科大学 2
- 『share』中島唯
『三人娘の三つの秘密』斎藤里沙、和田はる菜、二瓶知美
『でいどろ』舩山寛子
『雛の首』舩山寛子
『時間』前田結歌
『ヘンリー』前田結歌
『Halcyon days』風間太樹 - 中国美術学院 1
- 『海棠(かいどう)』付帆(フー・ファン)
『戸籍の無い子供 2』劉智海(リュウ・ヂーハイ) - 中国美術学院 2
- 『私は通りかかったヒバリの子』徐暁東(シュー・シャオドン)
- 中国美術学院 3
- 『干潟に暮らす人々』孫潇娜(スン・シャオナー)
『バンドマン』魏暁飛(ウェイ・シャオフェイ)
『思春期』赵航(ヂャオ・ハン)
『間』王帅(ワン・シュアイ) - 中国美術学院 4
- 『葬儀場』廖建芬(リャオ・ジェンフェン)
『天国の隣』陳央央(チェン・ヤンヤン)
『隣の部屋の彼女』李任芮(リー・レンルイ)
『橋の上』黄宏輝(ホワン・ホンフイ)
- 中国美術学院 5
- 『舞台は人生』銭思如 (チェン・スールー)、陳中達(チン・チョンダー)
『祖母との対話』楊莉(ヤン・リー)
『カートドライバー No.652』金超凡(ジン・チャオファン)
『孤児たち』陳俊光(チェン・ジュングアン) - ミラノ大学 1(日本語字幕なし/資料を配布します)
- 『変わるかもしれない』アンドレア・セグレ
『グッドBuyローマ』ガエターノ・クリヴァロ、マルゲリータ・ピサーノ - ミラノ大学 2(日本語字幕なし/資料を配布します)
- 『マイ・マルボロ・シティ』ヴァレンティーナ・ペディチーニ
『ドブレ・フォルツァ』ロレンツォ・トリポディ、マヌエラ・コンティ
『夏が過ぎゆく』アンドレア・カッチャ
『42 ― ある建物世界からの物語』フランチェスカ・コーニ、ドナテッロ・デ・マッティア - 京都造形芸術大学プログラム
- 『ワルツ』麻野真巳、吉村彩
『すこしのあいだ』坂西未郁
『mort』青山理紗
『玄関』吉田真優、野澤茜
『ふたり』藤居恭平
『エミちゃんの神様』中村彗
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「プレゼンテーション:ホーム・ムービー保存・修復・再活用 ― 拡張されたアーカイブ」
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2002年からのイタリアにおける国立ファミリー・フィルム・アーカイブの活動内容、共同体に開かれた資料館という構想のなかで発展し、保存された映画財産の継続的な歴史文脈化という方向性を持つ革新的な取り組みを紹介する。
プレゼンテーション:ジャンマルコ・トッリ(ホーム・ムービーズ協会/ドクシティ映画祭共同キュレーター)
講演とシンポジウム「映像文化創造都市を目指して」
「映画の都」とも呼ばれてきた山形。それはこの映画祭の存在のみが由来ではない。山形では、戦後から今日にいたるまで、映画にまつわる実に多様な挑戦が行われている。本シンポジウムは、活発な現在の映像実践に、山形の歴史と未来を重ね合わせる学びと語り合いの場を作り出す。
講師:大阪市立大学大学院創造都市研究科 佐々木雅幸教授
やまがた/映像の民俗史
山形県内に残る伝承芸能、そして現在は途絶えてしまった風習を貴重な映像で紹介。幽玄な能の舞に、年明けの寒村で夜通し行われる祭。男根の御神体を拝み「天までおがれ(大きくなれ)」と叫ぶ男たちや、集落へ集う盲目の巫女。識者を交え、民俗映像にまつわるトークも開催。
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『黒川能』1954
『王祇祭』1954
『オナカマのふるさと』1982
『おがれおがれ』1982
トーク:東雅夫
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『黒川能』1954
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フィルムのなかのやまがた
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山形市の広報映画やアマチュア・カメラマンの8mm作品に記録された昔なつかしい山形の姿。廃止されて久しい山形交通三山線や高畠線などが、昭和40年代の風景とともにスクリーンによみがえる。
- フィルムのなかのやまがた 1
- 『山形市広報ニュース No.1〜3』1959−1960
『開けゆく峠路』1964
『のびゆく山形』1959頃
- フィルムのなかのやまがた 2
- 『山形市広報ニュース No.5〜7』?−1962
『私たちの施設』
『笹谷トンネル』1960頃
『県政ニュース 新しい町・新しい村』1956頃
- 清瀧章作品集
- 『秋を写す』1986
『冬の三山線』1974
『ありし日の三山線』1974
『雪と闘う高畠線』1974
『さよなら三山線』1974
『電車お嫁入り』1975
- YIDFF 2013 オープニング上映
- 『山形市広報ニュース No.4』1961
『重要文化財 根本中堂 ― 解体修理工事の記録』1963
オープニング上映●10日 A6
幻灯の映す家族
今年もやります幻灯上映会! 山形市滝山村の農家をモチーフにした幻灯作品『嫁の座』(1954)など、結婚から出産、農村から工業地帯まで、さまざまな戦後の家族像をとらえた1950年代の貴重な幻灯スライドフィルムを上演。
共催:早稲田大学演劇映像学連携研究拠点平成25年度公募研究「昭和期日本における幻灯(スライド)の復興と再発展(研究代表者:鷲谷花)
協力:神戸映画資料館、一般財団法人大阪国際児童文学館、熊本学園大学 水俣学研究センター
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『トラちゃんと花嫁』
『痛くないお産 第一部 無痛分娩の知識』
『暮らしのくふう 嫁の座 ―農家の婦人の暮らし方―』
『にこよん』
『自転車にのってったお父ちゃん』
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『トラちゃんと花嫁』