6つの眼差しと〈倫理マシーン〉
ドキュメンタリー作家にとって、カメラアングル、光線、ショットの切れ目の判断ひとつひとつに、倫理的な課題が立ちはだかる。カメラは倫理を担う装置である。
会場:山形美術館1、5
ドキュメンタリーの6つの眼差しとそれに伴う責任を議論の柱に、秀作の上映と長めのディスカッションを合わせ問題提起する。上映作品:原一男の名作『ゆきゆきて、神軍』(1987)、『北京陳情村の人々(ディレクターズ・カット)』(2009)、フェイスブック上で知り合った相手の嘘を巡る『キャットフィッシュ』(2010)、日中戦争下に撮られた『戦ふ兵隊』(1939)とブニュエルの『糧なき土地』(1933)、オノ・ヨーコ&ジョン・レノンの『レイプ』(1969)、障がい者で物乞いの『被写体』(2013)。阿部マーク・ノーネス、ブライアン・ウィンストン、斎藤綾子が討論を導く。東日本大震災の映像記録と倫理を巡るパネルディスカッションと、アメリカにおけるフェアユース運動の成功事例を紹介するレクチャーを伴う。