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[中国]

ルオルオの青春

Luo Luo's Youth
洛洛的青春

中国/2023/中国語(四川方言)/カラー、モノクロ/デジタル・ファイル/93分

- 監督、撮影:洛洛(ルオルオ)
編集:李新月(リー・シンユエ)、洛洛(ルオルオ)
製作会社:草場地ワークステーション
提供:洛洛(ルオルオ)

父や孫の世話を焼きながら、10代の頃の日記や写真を手繰るル オルオ。カメラは家を出ることはないが、オンラインで呉文光(ウー・ウェンガン)や章梦奇(ジャン・モンチー)、「民間記憶計画」の仲間とつながり、指先が仲間を訪ねようと地図をなぞり旅をする。カメラは父や孫の手にもわたり……。 家事をこなしながら、家族を巻き込み、日記のように撮り続ける。新型コロナウイルスへの怖れで引きこもっていた家には、家族への愛情と表現の喜びが溢れだす。(OM)



【監督のことば】私の心には、ある思いが宿っている。それは「終わらない青春や個人の奇跡など、たったひとりで起こせるものではない。まるで何十年も待ち続け、探し続けたかのような仲間たちに出会えてこそ、起こせるのだ。青春や奇跡、魂を動かす力が、ようやく輝けるのだ」というものだ。それがなければ、私が40年以上前に書いた日記と写真がどんなによく保存されていたところで、ただ一生箱の中で静かに眠っていただけだったろう。

 「青春」が続いているのは、2019年に「草場地ワークショップ」の先生や仲間たちと出会い、ともに過ごしたからだ。私より年上の呉文光(ウー・ウェンガン)、邵玉珍(シャオ・ユージェン)、私より年下の章夢奇(ジャン・モンチー)、李新月(リー・シンユエ)、兪爽(ユー・シュアン)、張盾(ジャン・トゥン)……。

 この映画のタイトルを「青春」としたのは、ルオルオの青春を探し、振り返るためだけではなく、現在進行形の「青春」がどう生まれたかを示したかったからである。


- 洛洛(ルオルオ)

本名 羅紫月(ルオ・ズーユエ)。1962年に四川省米易県で生まれ、現在に至るまでそこで暮らしている。同年代の女性の多くがそうであるように、ルオルオも結婚、出産、仕事、育児、老親の介護、そして退職というコースをたどってきた。2019年、ルオルオは草場地ワークステーションに出会い、民間記憶計画に参加した。2020年のはじめに映像撮影と編集を学び始めデビュー作『ルオルオの怖れ』(2020、YIDFF 2021)を制作した。