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[中国]

ルオルオの怖れ

Luo Luo's Fear
洛洛的恐惧

- 中国/2020/中国語(四川方言)/カラー/デジタル・ファイル/85分

監督、撮影、編集、録音:洛洛(ルオルオ)
出演:窦泗海(ドウ・スーハイ)
編集協力:郝永博(ハオ・ヨンボー)
製作:章梦奇(ジャン・モンチー)
製作会社:草場地ワークステーション
提供:洛洛

コロナ禍のなか、ルオルオは、ニュースを見ながら不安でたまらなく、同居の90歳の父に消毒をうながし、外出しないように口うるさく言う。父が家族の歴史、1958年に亡くなった妻(監督の母)のこと、中国解放前後のこと、反右派闘争のことなどを書いたものを読むのを傍で聞く。オンラインで仲間たちと語り合うことで、少し救いが出てくる。本作品の「Folk Memory Project(民間記憶計画)」の主宰者 呉文光(ウー・ウェンガン)や章梦奇(ジャン・モンチー)も登場。地図を広げ、彼らや知人、友人たちの居場所を探す。最後にマスクをとって歌い出す。(YK)



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【監督のことば】2020年、コロナ禍の厳しい時期に、私の目に見えないウイルスへの緊張と恐れは頂点に達していた。まるでウイルスがそこら中にあって、空気中や森林に充満し、すべての人がウイルスになってしまっているかのように思っていた。

 草場地ワークステーションの仲間たちと出会い、オンラインで27回の「素材閲読ワークショップ」と編集ワークショップに参加した。先生や仲間たちの助けと励ましの下、私も試しにシーンを繫いでいき、それが初作品である『ルオルオの怖れ』の制作をかたち作っていった。映画を1本作ってしまうなんて、人生で一度も考えなかったことだ。

 『ルオルオの怖れ』は、恐怖のためではなく、話すためであり、心の贖いを得るためであり、心の自由のための映画である。私の心の声を見て、聞いてもらいたい。


- 洛洛(ルオルオ)

本名 羅紫月。1962年、四川省米易県に生まれ、現在まで暮らしている。同世代の多くの女性同様、結婚、出産、仕事、子育て、両親のケアを経験し、退職して家で過ごしている。2019年に草場地ワークステーションを知り、「Folk Memory Project(民間記憶計画)」に参加。2020年の初めに映像の撮影と編集について学び始め、自身初となる作品を作った。