やまがたと映画 |
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山形映画人列伝――女優 横山リエ
60年代、政治の季節に突如舞い降りた日本ヌーヴェルヴァーグのヒロイン、横山リエ。山形市出身の横山リエは、知的アンダーグラウンドに登場した後、数多くの映画に出演した、強烈な個性を発揮する名バイプレイヤーである。2009年の渚ようこに引き続き、新宿地下帝国は山形によって占拠される。
新宿泥棒日記
Diary of a Shinjuku Thief- 1969/日本語/カラー、モノクロ/ 35mm/94分
監督:大島渚
脚本:田村孟、佐々木守、足立正生、大島渚
撮影:吉岡康弘、仙元誠三
出演:横尾忠則、横山リエ、田辺茂一、唐十郎
製作会社:創造社
提供:東宝
1969年、世界的な学生運動の高まりの中、大島監督が世に問うた作品。新宿アンダーグラウンドに蠢く横尾忠則と書店員の鈴木ウメ子(横山リエ)。2人を取り巻く戸浦六宏や佐藤慶などが議論し、ドキュメンタリーや劇映画、実験映画などの境界を越えていく。
天使の恍惚
Ecstasy of the Angels- 1972/日本語/カラー、モノクロ/35mm/89分
監督:若松孝二
脚本:出口出(足立正生)
撮影:伊東英男
出演:吉沢健、横山リエ、小野川公三郎
企画、製作:若松孝二、葛井欣士郎
提供:東宝
冒頭、ナイトクラブで秘めやかに歌われる「静かなる最前線」。山下洋輔トリオの演奏をバックに“金曜日”こと横山リエの歌声が響く。かたや「四季協会」と名乗る革命集団が、米軍基地攻撃の相談をしている。「孤立した精鋭こそが世界を変える」。果たして彼らは本当に世界を変えることができただろうか。