牛久
Ushiku-
日本/2021/日本語、英語/カラー/デジタル・ファイル/87分
監督、撮影、編集、製作:トーマス・アッシュ
音楽:寂空、こみてつ
提供:トーマス・アッシュ
全国の入国管理施設には長期収容されている外国籍の人びとがいる。多くは難民申請中に無期限で長期収容され、非人道的な管理体制のなか自殺する人や、病気に対し適切な治療が受けられず亡くなる人もいる。本作は、牛久市にある国家が管理する施設において、いかに権力が行使され人間の尊厳が易々と踏み躙られているのか、その実態を詳らかにしている。
【監督のことば】私はボランティアとして牛久の東日本入国管理センターを訪れ、収容されている人たちの話を聞いて強い影響を受けました。そして、その話を日本の市民や世界に伝えたいと考えるようになりました。私の動機は、映画を作ることではありませんでした。人権侵害の目撃者として、拘束されている人びとの証言を撮影することで証拠を残し、彼らの真実を記録しなければならないという義務を感じたのです。
トーマス・アッシュ
これまで健康や医療にまつわる問題を取り上げた作品を制作しており、福島第一原発事故による汚染地域近隣に住む子どもたちを記録した長編ドキュメンタリー『A2-B-C』(2013、YIDFF 2013)、死に直面する人びとに焦点を当てた『おみおくり 〜Sending Off〜』(2019)などを発表している。