パレスティナ――その土地の記憶
助成:パレスチナ・フィルム・インスティテュート
[会場]CS 山形市民会館小ホール



本特集では、パレスティナという土地に根差した人々の記憶に焦点を当てた作品を紹介する。『豊穣な記憶』は、土地の簒奪や占領、家父長制といった抑圧の下で確固とした人生を歩む女性たちの姿を描いており、パレスティナ映画の存在を世界に認めさせた先駆け的な作品となった。『魔法が私に流れ込んでくる』は、パレスティナという土地で育まれた音楽の豊かさの一方で、植民地主義に立脚した音楽研究のあり方を批判的に問う。『フィダーイー・フィルム』は、映像の〈アーカイブ〉を通して植民者たちによる歴史の改ざんを考察する。また、『ライト・ホライズン』は、破壊されたシリア・ゴラン高原の建物を舞台にかつての日常の暮らしを思い起こさせる作品で、パレスティナとも重なる。YIDFF 2013インターナショナル・コンペティション(IC)大賞受賞作家マフディ・フレイフェルの新作劇映画『見知らぬ地へ』、IC審査員アッザ・エル・ハサンの『王侯とエキストラ』、そして、IC選出作品『ガザにてハサンと』、50年前のガザを描いた短編『ガザの占領の風景』、さらに、ゲストによるトークを通して、破壊と殺戮の地の歴史、そしてこれからを考える。
- 上映作品
- 『豊穣な記憶』監督:ミシェル・クレイフィ/パレスティナ、ドイツ、オランダ、ベルギー/1980/99分 ●10日 CS
『魔法が私に流れ込んでくる』監督:ジュマーナ・マンナーア/パレスティナ、イギリス/2016/68分 ●11日 CS
『フィダーイー・フィルム』監督:カマール・アルジャアファリー/パレスティナ、ドイツ、カタール、ブラジル、フランス/2024/78分 ●12日 CS
『ライト・ホライズン』監督:ランダー・マッダー/ゴラン高原/2012/8分 ●11日 CS
『見知らぬ地へ』監督:マフディ・フレイフェル/イギリス、フランス、ドイツ、ギリシャ、オランダ、カタール、サウジアラビア、パレスティナ/2024/105分 ●14日 CS
『ガザの占領の風景』監督:ムスタファー・アブー・アリー/レバノン/1973/13分 ●10日 CS
『ガザにてハサンと』監督:カマール・アルジャアファリー/パレスティナ、ドイツ、フランス、カタール/2025/106分/インターナショナル・コンペティション ●12日 YC | 13日 CL
『王侯とエキストラ』監督:アッザ・エル・ハサン/パレスティナ、ドイツ、フランス、イギリス/2004/62分/インターナショナル・コンペティション審査員作品 ●15日 YC
- 写真展
- 私たちが見たパレスチナ ―占領下に生きる人びとと暮らし―
[開催期間]10月11日[土]−13日[月・祝] ※13日[月・祝]10:00−13:00はご入場いただけません。
[会場]山形市民会館展示室
[写真提供]パレスチナとつながる写真展PROJECT マクルーバ
[主催]本庄からパレスチナへの会