駆け込み小屋
HutGubuk
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台湾/2018/インドネシア語/カラー/デジタル・ファイル/54分
監督、編集:蘇育賢(スー・ユーシェン)
脚本:全出演者(ヘンドラ・シスウォコ、ルディ・クスビアント、マンスール・スティアワン、ヒダヤティ、 ラエラ・フリアティ、ディアン・アプリアンティ、コドゥリ・ムハンマド、ディディ・ユダ、アウリア・ラフマン、アプリアディ、 ムハンマド・ファイサル、アルディ・リファル、マウリヤン・クトゥビ)
助監督:田倧源(ティエン・ゾンユエン)
撮影:蘇育賢、陳怡如(チェン・イールー)、蔡咅璟(ツァイ・ポウジン)
録音:蔡咅璟(ツァイ・ポウジン)、陳怡如
エグゼクティブ・プロデューサー:施悅文(シー・ユエウェン)
エグゼクティブ・プロダクション:公共電視文化事業基金會
製作:廖修慧(リァオ・シウフイ)
製作会社、配給:哥影視社(Your Bros. Filmmaking Group)
www.suyuhsien.com/s/works.html
台湾の某所にある、廃材で作られた粗末な小屋。インドネシア人労働者がやってきては自己紹介をし、過酷な労働環境やこの小屋へと逃げ込んだ経緯など、車座になって互いに話を聞く。話が終わらないうちに、ひとり、またひとりとやってくる労働者。いつしか小屋は人で溢れ、対話は通過する飛行機の音をBGMに渦を巻き、拍手、乾杯、泣き声が弾け、爆発寸前に……。多様な背景を持つ出稼ぎ労働者のワークショップから生まれた作品。(YK)
【監督のことば】你哥影視(「君の兄さん映像」)は、アマチュアで組織された映画制作集団である。メンバーはそれぞれビデオアーティスト、建築家、美術史研究者、演劇評論家といった異なる領域を背景に持っている。
未熟な素人の制作を信じること、それが自分たちの映画の特徴だ。映像制作過程でのフィールドリサーチや、創造的ワークショップ、予期せぬ事態の発生、現場に応じて変化することが可能な脚本といったことに関心を持っている。
「映画制作」という方法を通して、現実を再び演繹し、そこに美学の意義を与え、思考の媒体としている。
1982年、台湾・台南生まれ。社会、文化、歴史においてあまり表に出てこないもの、奇想を通じたエンパワメントの可能性といったテーマを主に扱う作品を制作。国立台南芸術大学大学院造形芸術研究所で学んだ後、2011年には第54回ヴェネチア・ビエンナーレ台湾パヴィリオンの展示「The Heard and the Unheard-Soundscape Taiwan」にも出品した。これまで参加した展覧会に「Today of Taiwanese Art」(韓国・昌原、2010年)、「Plug in X Add on」(ロンドン、ラグファクトリー、2011年)、「60-Minute Cinema」(英マンチェスター、チャイニーズアートセンター、2012年)、「True Illusion, Illusory Truth」(台北市立美術館、2013年)「inToAsia: Time-Based Art Festival」(ニューヨーク、クイーンズ美術館、2013年)、「メディアシティ・ソウル:SeMAビエンナーレ」(ソウル市立美術館、2014年)、「Gestures and Archives of the Present, Genealogies of the Future:台北ビエンナーレ」(2016年)などがあり、コスミン・コスティナスのキュレーションによる「A Beast, a God, and a Line」展は、ダッカ・アート・サミット(ダッカ)、パラ・サイト(香港)、TS1(ヤンゴン)、ワルシャワ近代美術館を巡回した。