ロバート・クレイマー特集 [1991]
ベルリン 90年10月
Berlin 10/90-
1991/フランス/英語/カラー/63分/ビデオ
台詞・撮影:ロバート・クレイマー
製作:エリック・ランベール
製作会社:ラ・セット
提供:ARTE
『Live』というテレビシリーズの一貫として製作された。番組キュレーターはフィリップ・グランドリュー。このシリーズの13のエピソードはすべて60分のワンショット長廻し。『ベルリン』は1990年10月25日の午後3時15分から4時15分までのあいだに撮影された。
■■■ 「題材はARTEが決めたものではなかったが、形式はそうだった。Hi8ビデオで1時間の長廻し、この1時間の撮影分以外は一切付け加えてはいけない。後からテキストや音を付け加えたり、ミキシングしたりすることもダメだ。連中はこのシリーズを『Live』と呼んでおり、“ダイレクト・シネマ”や“シネマ・ヴェリテ”の時代の遺物のように古臭く聞こえる言葉とともにオファーして来た。そこにはカメラが連続して廻り続けることでなんらかの“リアル”が捉えられるのではないかとする期待が感じられた。私自身、どれだけ自分がそういう方向性から離れていたか、それもどれだけ長い間そうして来たかを自覚していなかったと思う…。私はよくも悪くも、その時その場所にいる私自身とベルリンとのあいだの複雑なダイアローグに取り込まれて行った。そして私がドイツに対して持っているさまざまな繋がりの中に。私自身と“ドイツ”という言葉が我々の歴史観のなかにある胎動との間のダイアローグのようなものだと言えるだろう。」
ロバート・クレイマー(トリノ映画祭'97 カタログより転載)