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天日干し赤唐辛子を作る
Making Sundried Red Peppers
Gochoo Maligi
韓国/1999/韓国語/カラー/16mm/59分

監督・脚本:
チャン・ヒソン
撮影:コ・ヒョンウク
録音:ファン・テゴン
編集:チャン・ヒソン、キム・テヨン
製作:キム・ジョンヨン、シム・ヒョヌ
製作会社:チョンニョン・インディペンデント・フィルムズ
提供:ミロビジョン
(MIROVISION, Inc.)
4th Fl. Kyounghee Bldg., 1-153 Shinmunro 2-Ga, Chongro-Gu Seoul, 110-062 KOREA
Phone: 82-2-737-1185
Fax: 82-2-737-1184
E-mail: mirovision@channeli.net


チャン・ヒソン
Jang Hee-sun


1973年韓国・ソウルで生まれる。梨花女子大学卒業後、チョンニョン独立映画グループに参加し、映画制作を学び始める。『Rewind』(1994)、『Welcome』(1996)などを作る。『Welcome』は第1回ソウル女性映画祭で最優秀映画賞を受賞し、『天日干し赤唐辛子を作る』は第2回で最優秀映画賞及び、観客賞を受賞。『豚が井戸に落ちた日』(1995)ではアシスタントとして参加し、また多くのチョンニョン短編作品にスタッフ参加している。現在、大学院で映画制作を学んでいる。

青空の下、ゴザのうえで広げ干される真っ赤なトウガラシ―毎年、秋になると韓国各地で見られる光景だ。韓国料理に欠かせないこの調味料を作る伝統は女性の仕事とされてきた。この映画では、ぐうたらな孫娘と社交生活が忙しい嫁を横に、ひとり黙々とおばあちゃんが赤唐辛子を干す。「ぐうたら娘」が監督し、自身の家族が主演する―普段通 りの自分たちを演じる家族を、撮影合間にインタビューする監督。ドキュメンタリー映像をはさみ、フィクションで遊ぶシネマ・イン・シネマ構成の作品。


【監督のことば】

これは家族についての物語である。
家族関係が親密であるほどそれぞれの真の姿を見る目を曇らせてしまうことがある。家族の構成員には祖母、母、娘といったそれぞれの役割名がある。各人がそれぞれの立場だけを通 してお互いの役割を一方的に規定してしまうこともある。家族の一員でも、それぞれを個人として認識しあうこと─そこから始めれば新しい視点からお互いを見つめることができるだろう。
これは女についての映画である。
女性は第2の性と言われる。自分を基底に生きていると思っていても、女性の場合、自分の世界の中心は実際は自分ではないという。男性中心主義の社会では、自分の人生の主人公になることは女性にとっては困難であり、それゆえに家族の中でも無意識に低い評価を下されてしまう。しかし家族の「中心」ではなく「周辺」とみなされることがあっても、女性は自らの人生観やアイデンティティの獲得に努力してきた。
ドキュメンタリーとフィクションの境界線上で、3人の女性の日常をそのまま伝えることでフェミニズムを個人的かつ経験的に取り上げたいと考えた。この作品は登場する人物、場所、ストーリーのすべてにわたり、事実に基づいている。フィクションのように作ってはいるが、ドキュメンタリーによって動かされる感情をもって鑑賞できる作品である。
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