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トルコや台湾の大地震、東ティモールやジャカルタでの惨劇、日本の核燃料工場の事故、そして世紀の変わり目に危惧されるY2K問題...。新世紀を迎えるアジアの人々にとって、経済危機はどうにか脱出できてもこの先いかなる危険が待ち受けているのか、予断を許さない気にさせられる1999年である。
一方で、台湾大地震の被災者を長期に渡って撮影・記録していく計画を、全景映像工作室の仲間たちが早速構想している。インドネシアと東ティモールの街頭には、民主化運動の担い手として映像記録を撮り続ける命がけのビデオアクティヴィストたちがいる。中国各地の農漁村では、大変動を迎える現代中国の個人の声が、小型ビデオカメラを使って記録されていく。自文化の変容の様子を見つめ、災害に遭っても生きる活力を失わない人の姿を、映像に納める勇気あるドキュメンタリー制作者がアジア中で生まれている。
激動の時代には優れたドキュメンタリーが生まれるとは、真実だろうか?実際のところ、アジアではドキュメンタリーが勢いを増している。本映画祭に応募される作品数を見ただけでも、その広がりと定着には目をみはるものがある。しかし同時に、創造的なドキュメンタリー制作は、個人の作家のエネルギーと行動力だけでは持続しないことも確かである。作家同士の交流と活発な意見交換がクリエイティヴな糧となり、作品が上映・流通
されていくネットワーク、経済的な側面を保証する市場が制度面での土壌を提供する。
今回の「アジア千波万波」ではスペシャル・プログラムを2つ設け、才能ある作家が力を発揮し続けられるように、ドキュメンタリーの社会的な基盤づくりと勢いづくりに大きな貢献をしている日本・台湾・韓国のグループの活動を紹介する。
日本のVIDEO ACT!の企画で「つくる・見せる・変える〜日本・韓国のビデオアクティビズム」が2日間、呉乙峰監督と原一男監督の企画で「事例討論:全景(台湾)&「CINEMA塾」(日本)、映画運動の試み」が3日間、山形市民会館小ホールで開催される。個別
の作品論というより、映像運動論が展開される予定の討論会では、まぶしく火花が散り、夜更けまで情熱的な意見交換がなされることでしょう。お見逃しないように!
なお、この場をかりて、あらためてVIDEO ACT!、全景伝播基金会、「CINEMA塾」の皆様の活動を讃え、本企画への貢献に深く感謝申し上げます。
藤岡朝子
「アジア千波万波」コーディネーター |
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