上映とディスカッション オンライン開催
10月12日(火)10:30−12:30
テグロルを追って ― 聖なる山の歌の守り人たち
Tegrol: Tracing a Song to its Keepers in a Sacred Mountain- 監督:バガネ・フィオラ(フィリピン)
4年前、フィリピンの歌手にして民族音楽学者のグレース・ノノは、ビラーン族の歌い手エリア・カぺオンから聖なる歌「テグロル」の手ほどきを受けた。その歌は、エリアは母のレグラから、母はビラーン女性の巫女的存在として崇められていた故ボ・マカヨから教わったものだという。それから2年が経ち、アトムロク山中で暮らすエリアたちは、グレースたちが聖なるものへ敬意を払えるよう、彼女と監督ら一行を村で歓迎する。
10月12日(火)14:00−16:00
あるフランス人男の死
To Die A Frenchman- 監督:パンカジ・リシ・クマール(インド)
インド・ポンディシェリに住むムッシュ・ムニサミはことあるごとにフランス人としてのアイデンティティを触れて回る70歳の男性。フランスの政治・歴史・文化を深く理解し、人はおのれの歴史を知りさえすれば自らの権利のために戦うことができると固く信じている。彼は人生の目標を自身のフランス市民権回復のための戦いとしつつも、インドで土地が分譲される野望も失っていない。その生と時ならぬ死は、ポストコロニアルの歴史や錯綜するアイデンティティ、制度的不正義に抗う一個人の闘争といったテーマについて、真摯に考え込まさずにはおかない。