ナオト、いまもひとりっきり2020
Alone Again in Fukushima 2020-
日本/2020/日本語/カラー/デジタル・ファイル/95分
監督、撮影、編集:中村真夕
出演:松村直登、松村代祐、半谷信一、半谷トシ子、ナオトさんの農場の動物たち
製作:山上徹二郎
製作会社、提供:Omphalos Pictures、シグロ
原発事故後、全町避難となった福島県富岡町で、捨て置かれた動物たちの世話をしながらひとり暮らし続ける松村直登さん。彼の暮らしぶりを記録した『ナオトひとりっきり』(2015)の続編である本作は、2013年以降8年間の国や町の変化と、徐々に数が減っていく動物たち、変わらぬナオトさんと彼に牛を預けた夫婦、そして桜の姿を時の流れに沿って提示していく。避難指示が一部区域で解除され、少しずつ人が戻りつつある現在の町を、留まり続けた彼らは複雑な思いで見つめる。(HA)
前作『ナオトひとりっきり』 (2015)はモントリオール世界映画祭で上映され、全国で劇場公開されている。2021年末には『劇場版 ナオト、いまもひとりっきり2021完結編』を発表予定。
ふるさとに旅する
My Hometown-
日本、オーストリア/2015–2019/日本語、韓国語、ドイツ語/カラー、モノクロ/デジタル・ファイル/101分(オムニバス)
監督、撮影、録音、編集:岩崎孝正
撮影(『自然と兆候/4つの詩から』):セバスチャン・アルラモスキ、サイモン・グラフ
提供:岩崎孝正
YIDFF 2015の「ともにある」で『自然と兆候/4つの詩から』を上映した岩崎孝正のオムニバス3部作。『自然と兆候/4つの詩から』は、オーストリアの撮影クルー、そして日本と韓国のふたりの写真家が福島を撮影するさまを追う。『Memories』は、福島から東京へ移った記憶喪失の男と女の会話。『カツテノミライ』は、かつて公害を被った、水俣、阿賀野、四日市、富山、相馬を旅し、それぞれの土地で仕事に携わる人びとに出会う。3部作によって福島の現在と記憶を描く。(YK)
1985年福島県生まれ。東日本大震災をきっかけに本格的に映像制作を始める。本作『ふるさとに旅する』に収められた3作品は、世界8か国の国際映画祭において10アワード、17セレクションを獲得した。
311ドキュメンタリーフィルム・アーカイブ
東日本大震災の記録映画と作品資料を蒐集・保存し、作品情報を世界に発信するYIDFF主催のプロジェクト。山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー内に設置され、来館者は、各登録作品の視聴用DVDを館内のビデオブースで見ることができる。
ともにある Cinema with Us 2021 ライブトークセッション
時間を撮る――2021年における震災後
震災が個々人の生に与えるさまざまな影響を見つめ、またその時間の経過に向き合い、撮影を続ける映像作家たち。映像を介して長く被写体と関わりつづけるその制作の実相について話を聞く。
- 日時:10月11日(月)20:00−21:30
- 場所:YIDFF ONLINE! Zoomウェビナー *視聴無料、英語同時通訳付き
- 出演者:
- 我妻和樹(『千古里の空とマドレーヌ』『10年後のまなざし』監督)
海子揮一(『10年後のまなざし』監督)
中村真夕(『ナオト、いまもひとりっきり2020』監督)
岩崎孝正(『ふるさとに旅する』監督) - 司会:畑あゆみ(本プログラム・コーディネーター)