やまがた映像の未来
東北芸術工科大学映像学科では、1年生の後期にドキュメンタリー演習として、ビデオカメラによるインタビュー撮影の基礎を必修で履修させている。当初は技術的な習得を中心としていたが、実際に全員が一つの同じテーマでインタビューする企画は、思いのほか興味深い結果をもたらしてくれた。若者たちが独自にアポを取って取材してくる映像は、一人2分ほどの短い断片でしかないが、数十人の思いが合わさった映像には不思議な説得力が芽生えてくるようだ。この感覚を知った学生の中から、本格的なドキュメンタリストが登場することを期待したい。
Live Life Love 〜生きる手ごたえ感じてますか〜
Live Life Love- 日本/2017/日本語/カラー/Blu-ray/112分
制作:東北芸術工科大学映像学科
山形県在住の何らかの障害を持つ方々に、映像学科1年生全員がカメラを向けインタビューを試みた。これまで、戦争体験や震災体験についてインタビューし、オムニバス形式にまとめてきたが、その3作目。71人の生き生きとした証言は、障害が決して特別悲観的なものではなく、それぞれの輝ける個性であると感じさせる力を持っている。