その他企画
特別招待作品
オープニング上映作品は、1965年民放大会賞で優秀賞を受賞した山形放送のテレビドキュメンタリー『出稼ぎ東京』。山崎製パン工場への集団出稼ぎをユーモラスな視線から描く。
クロージング上映の『まなざしの旅』は、水俣病映画シリーズで知られる土本典昭と、土本・小川紳介・佐藤真らの作品で撮影を手掛けたカメラマンの大津幸四郎の仕事を回顧。
合わせて大津さんが撮影で参加している、小川紳介の初期の代表作『圧殺の森 高崎経済大学闘争の記録』(1967)が初めて英語字幕つきで上映される。全学ストで立てこもった学生たちと一緒に撮影隊が生活を共にする。
初の劇映画『無言歌』の12月一般公開に先駆け、中国から来日する王兵(ワン・ビン)の『名前のない男』。社会に背を向けるようにひとり洞穴で暮らす 無言の男を写す。
『アフガニスタンから遠く離れて』とは、アフガニスタン内外の映画作家たちが反戦運動を支持するために力を合わせ、責任の共有、歴史、記憶といった問題を探求するオムニバス映画。(今回山形映画祭へ来場予定のT・ウィルカーソン、J・ジョスト、J・ジャンヴィトを含む)『アフガニスタンから遠く離れて(10月版)』は本作の公開に先立つ特別版として、オンライン&YIDFFのみで発表される。アフガン侵攻10周年(2011年10月6日)の前後に焦点を当てた特別版である。
会場:山形市中央公民館6F、山形市民会館、山形美術館1
『出稼ぎ東京』●6日 A6 | 『圧殺の森』●7日 M1 |『名前のない男』●8日 CL
『アフガニスタンから遠く離れて(10月版)』●12日 CS | 『まなざしの旅』●12日 A6
YIDFFネットワーク企画上映
YIDFFネットワークは、1989年の第1回山形国際ドキュメンタリー映画祭開催にあたり、小川紳介監督の呼びかけで集まった有志によるボランティア・グループである。それ以来継続的に様々な活動を続け、毎回映画祭と協力しながら独自の視点による企画上映を行っている。
会場:フォーラム3
- 『よみがえりのレシピ』
- 渡辺智史/2011/100分
www.y-recipe.net
在来作物と生産者に出会い、食と農業の豊かな関係を築く人々が織りなす物語。人の繋がり、絆の中で多様な価値観が養われていく。
アート・ドキュメンタリー・プログラム
会場:やまがた藝術学舎、フォーラム3
- 『まわりみち、あしのねいろ』
- 黄木優寿/2011/98分
www.tuad.ac.jp/newsevents/ . . .
昨年10月、山形まなび館で行われた、イラストレーター/絵本作家の荒井良二の展覧会「山形じゃあにぃ2010」の記録。
- 『白い迷路 ― Water Children』
- アリオナ・ファン・デル・ホルスト/2011/75分
www.tuad.ac.jp/newsevents/ . . .
オランダ在住のピアニスト/アーティストの向井山朋子のインスタレーション「Wasted」の制作を中心としたドキュメンタリー映画。
山形まなび館
「山形まなび館」では、無料での映画上映、トークショー、写真展など関連企画が目白押しです。映画祭期間中にはインフォメーションブース、学生交流シアターも設置します。
会場:山形まなび館
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土本監督との再会
『1996年7月14日 記録映画作家 土本典昭』 - 製作・演出:山上徹二郎/2011/日本語/カラー/ビデオ/99分
80年代から土本典昭作品を製作してきた山上徹二郎が、土本さんの盟友でカメラマンの大津幸四郎と並んで土本監督にロング・インタビュー。自ら病に苦しみ、左翼運動の変遷を目の当たりにしながら喪失感を抱えるひとりの記録映画作家の真摯な言葉を引き出している。
- 『1998年 水俣 変わりゆくもの、変わらないもの』
- 演出・撮影:土本典昭/録音・編集:土本基子/製作:映画同人シネ・アソシエ/2011/日本語/カラー/ビデオ/17分
2008年に逝去した土本典昭監督の残した13年前の映像を妻・基子さんが編集した。今日、原発事故で注目される放射性廃棄物の後始末問題が、水俣の埋めたて地に埋められた水銀ヘドロの危険と重なる。すべての生類にとって取り返しのつかない問題であることに注目する。
※10月10日[祝]15:00からは土本監督を敬愛するジョン・ジャンヴィト氏(インターナショナル・コンペティション『飛行機雲(クラーク空軍基地)』監督)によるトークを予定しています。
ヤマガタ映画批評ワークショップ
映画祭というライブな環境に身を置きながら、ドキュメンタリーという切り口から、映画について思考し、執筆し、読むことを奨励するプロジェクト。参加する書き手は、プロの映画批評家のアドバイスと、執筆した文章を一般に発表する機会が提供され、また、あわせてシンポジウムを開催し、ドキュメンタリー映画批評の現在とこれからを問う。
会場:山形まなび館
- ■講師:クリス・フジワラ、北小路隆志
クリス・フジワラ(映画批評家、アメリカ) Chris Fujiwara
著書に『Jerry Lewis』、『The World and Its Double: The Life and Work of Otto Preminger』、『Jacques Tourneur:The Cimema of Nightfall』など。日刊新聞から『Film Comment』や『Sight and Sound』のような映画批評専門誌まで幅広く執筆活動を続ける。2003年に日本で行われた小津安二郎 生誕100年のシンポジウムではパネラーとして招かれる。東京大学、アメリカのイェール大学やエマーソン大学などで教鞭を執った。2003年より毎年、ベルリン国際映画祭の若手育成プログラム「タレント・キャンパス」で若手映画批評家 の指導についている。
北小路隆志(映画批評家、日本) Kitakoji Takashi
京都造形芸術大学映画学科准教授、成蹊大学非常勤講師、東京国立近代美術館フィルムセンター客員研究員。著書に『王家衛的恋愛』、共著に『映画の政治学』、『ペドロ・コスタ 遠い部屋からの声』、『ゼロ年代+の映画』など。朝日新聞や装苑、キネマ旬報などで映画評を執筆。
日本映画監督協会賞 審査員
2009年度より山形国際ドキュメンタリー映画祭と提携し、映画の可能性を示す新しい力との出会いを願って創設した「日本映画監督協会賞」審査員が決定しました。
伊藤俊也 (審査委員長)
大森立嗣
林海象
山本洋子
ジャン・ユンカーマン
(姓50音順。敬称略)
スカパー IDEHA賞
[1]スカパー!IDEHA賞
スカパーJSAT株式会社がドキュメンタリー映画作家の育成を支援し、新作の制作を奨励する賞が、初めてYIDFFで創設されます。日本の新進ドキュメンタリ ストで次回作に最も期待される監督に賞金150万円を授与します。インターナショナル・コンペティション、アジア千波万波、ニュー・ドックス・ジャパンの各プログラムで上映される日本映画の監督を対象とし、審査員は世界第一線 の映画に詳しい国際映画祭から招きます。日本映画が世界に羽ばたくきっかけとなればと願っています。
■今年の審査員はスペインより、ホセチョ・セルダン氏をお招きします。
Josetxo Cerdan:スペイン・ナヴァーラ州国際ドキュメンタリー映画祭「プント・デ・ヴィスタ」芸術監督。Rovira I Virgili大学准教授。ドキュメンタリ ー映画についての執筆は多く、映画のプログラマーとして国際的にも活躍。北米で最も高名なドキュメンタリー関係者のフォーラム、「フラハティ・セミナ ー」の2012プログラム選定者として選ばれています。
■ホセチョ・セルダン氏から届いたビデオメッセージ
「日本の新世代ドキュメンタリストのことをもっと知りたい」「なるべく多く の映画を見てスペイン、ヨーロッパに持ち帰りたい」「今年は日本人にとって 大変な年だからこそ山形に来られることがうれしい」とコメントしています。
■IDEHA賞のネーミングは、「出羽」「いでは」=「山形」、ドイツ語のidea (イディア=理想理念)にも通じていることから選ばれました。
[2]BSスカパー!で、YIDFFの過去大賞受賞作11作品が、一挙オンエア
スカパー!では10月1日[土]にBSで新たに開局するチャンネル「BSスカパー !」(BS-241ch)の開局を記念して、10月10日[月・祝]まで10日間のノンス クランブル放送を行ないます。BSデジタル放送をご視聴可能な方ならBS-241ch に合わせるだけで、無料でご覧いただけます。
詳細は、BSスカパー!公式サイトにご確認ください。 www.bs-sptv.com BSスカパー!(BS-241ch) 10月3日[月]− 7日[金]
解説:映画評論家の稲田隆紀氏 ※10月下旬に再放送をいたします。
【放送チャンネル:スカチャン】(チャンネル、パック・セット等にご契約いただいている方は、無料でご視聴いただけます)
[3]スカパー!映画部 Presents 「井筒和幸のホメシネ」 公開収録 in 山形
スカパー!で放送される話題作や名作をスカパー!映画部監督・井筒和幸とマ ネージャー・福田萌がとことん褒める番組「井筒和幸のホメシネ」を山形グラ ンドホテルにおいて公開収録します。
日時:10月10日[月]午後0時(予定)
場所:山形グランドホテル2F アルプスの間
問い合わせ:スカパーJSAT株式会社 マーケティング本部 プロモーション部 担当:堀
phone: 03-5571-7594 fax: 03-5571-1752 スカパー!PR公式 Twitter