311
311震災発生から2週間後、森達也をはじめとする4人のドキュメンタリストが被災地に向かった。これが作品につながるとは誰も思ってはいなかった。ただ、震災を現認すること。それが共通目的だった。
相馬看花 ―第一部 奪われた土地の記憶―
(旧タイトル:『相馬看花 ―第一部 江井部落―』)
Fukushima: Memories of the Lost Landscape- 日本/2011/日本語/英語字幕付/111分
監督:松林要樹
「原発事故によって奪われた土地の記憶。人がいない無人の時が続けば、文化だけでなく土地の言葉も失われる。その前に、私は何としてもこの惨状を記録しなければと思ったから映画にした」。
僕のカメラと津波
My Camera and Tsunami- インド/2011/英語、タミル語、ベンガル語/日本語字幕付/90分
監督、撮影、編集:R・V・ラマニ
『あなたはどこ?』(YIDFF 2003)で山形を訪れたインドの映像作家が、2004年のスマトラ沖地震による大津波であやうく命をおとしそうになる。溺れかけなりながらも握りしめていたカメラは大破したが、買ってからの4年間で撮りためた映像には機械によって記録された時間の記憶が残っていた。
けの汁
Kenojiru- 日本/2011/日本語/英語字幕付/33分
監督:千村利光
失われつつある日本の地方の文化の魅力を津軽の郷土料理「けの汁」に託して描く。東北へのエールとして「あおもり映画祭」から寄せられた作品。
フレーフレー山田 ―忘れないための映像記録―
Hurray! Hurray! Yamada: The Cheerleading Club of the Hosei- 日本/ 2011/日本語/英語字幕付/45分
監督:御木茂則
法政大学応援部の被災地山田町での活動記録。『法政大学応援団、岩手県山田町へ』(20分)、『団員たちの思い』(10分)、『山田の夏』(15分)の3部構成。
東北芸術工科大学3.11プロジェクト
Tohoku University of Art & Design 3.11 Project- 日本/2011/日本語/約30分
根岸吉太郎学長の呼びかけに応えた9人の学生が、それぞれ、3分11秒のドラマを作った。若い世代は震災とどう向き合おうとしているのか。
まけないタオル 復興コンサート
東北芸術工科大学学生作品
Never Give Up Concert- 日本/2011/日本語/17分
監督:岡達也
山形県最上町に避難している被災者とともに開かれたコンサートの記録。
ナマコオンナ
東北芸術工科大学学生作品
Namako Onna- 日本/2011/日本語/30分
監督:加藤拓人、野坂望美
失恋の痛手から立ち直る姿を、ナマコは溶けても再生するというモチーフに絡めて描く。震災からの復興が底流のテーマ。
こどものみらい いん ふくしま
The Future for Children in Fukushima- 日本/2011/日本語/英語字幕付/3分
監督:廣木隆一
福島出身の映画監督、廣木隆一が3分に込めた、今そこに暮らす子どもたちへの思い。
なにゃどやら ―陸中・小子内の盆唄―
Nanyadoyara --Songs for the Dead and Alive--- 日本/2011/日本語/60分
監督:平田潤子
民俗学者、柳田国男の心を惹きつけた岩手陸中小子内の盆唄。そして、漁村の暮らしを辿る旅。やがて3.11が。