アメリカン・ダイレクト・シネマ特集(仮)
1960年代、アメリカのドキュメンタリー映画作家の一群が新しい制作スタイルを編み出す。のちに「観察映画」と呼ばれたそのスタイルはBGMも台本もナレーションもインタビューもなく、大統領執務室からロックコンサート、学校、警察、軍隊などあらゆる社会空間に自在に出入りして世界を驚嘆させた。リチャード・リーコック、アルバート・メイズルス、D・A・ペネベイカーが手を組んだ『ヤンキー・ノー!』(1960)やフレデリック・ワイズマン『法と秩序』(1968)からペネベイカー&クリス・ヘジダス『クリントンを大統領にした男』(1993)まで、フランスの「シネマ・ヴェリテ」と並ぶアメリカン「ダイレクト・シネマ」の比類なき系譜を今日の視点から一望する。
- 上映作品(一部)
- 『ヤンキー・ノー!』監督:リチャード・リーコック、アルバート・メイズルス、D・A・ペネベイカー/1960
『予備選挙』監督:ロバート・ドルー/1960
『法と秩序』監督:フレデリック・ワイズマン/1968
『アメリカ合衆国ハーラン郡』監督:バーバラ・コップル/1976
『クリントンを大統領にした男』監督:D・A・ペネベイカー、クリス・ヘジダス/1993