プサン(韓国)
憧れ
Here and Here- 韓国/2017/韓国語/カラー/20分
監督:神保慶政
出演:ホ・リン、ホ・ミンギョン、イ・ユンソン、イ・ヘスン
妊娠7か月の雑誌ライター ミナが「人生最初の記憶」をテーマに、プサンの町を歩いて市民たちにインタビューしていく。取材は順調に進んでいるようにみえたが、ミナにはこれまで明かしてこなかった「ある想い」があった。そしてそれは自身の「人生最初の記憶」と新しい命に関係しているらしい……。
ウッチ(ポーランド)
呼吸
BreatheODDECH
- ポーランド/2019/ポーランド語/カラー/25分
監督、脚本、編集:ダリア・カスペレク
撮影:ミハウ・モドリンガー
録音:マレク・クナガ、クシシュトフ・スタシャク
製作:ポーランド国立映画大学(ウッチ)
集合アパートの中庭、公園に集う住民たちの何気ない日常、だけの映画である。ベンチに座って話す人たち、犬の散歩、公園の健康器具でトレーニングする人など、世界中の「どこにでもある」見たことのある風景である。この「どこにでもある」は、いま私たちの目の前にある、どの世界のどの町ともつながっている。
ウッチ(ポーランド)
コーラホリック
Colaholic- ポーランド/2018/ポーランド語/カラー/11分
監督、脚本、編集:マルチン・ポドレツ
音楽:ラファウ・サンボルスキ、ピォートル・マルコヴィチ
製作:マルチン・ポドレツ、ヴィクトリア・ポドレツ
コーラ依存症になってしまった主人公(作者)が、自身の実体験を独白していく。何かに依存せざるを得ない……、それは現代社会において誰しも抱える心の闇ともいえる。その孤独や不安を、主人公の心象風景として具現化した描写は秀逸。アニメーションという特性を生かしたセルフドキュメンタリー。
ウッチ(ポーランド)
フルーツと野菜
Fruits and VegetablesWarzywa i Owoce
- ポーランド/2021/ポーランド語/カラー/26分
監督、脚本:マチェイ・ヤンコフスキ
撮影:エドガー・グリシュック
製作:アガタ・ゴランスカ
製作:ポーランド国立映画大学(ウッチ)
反抗期をむかえた息子と女手ひとつで八百屋を営む母親の1日。実話をベースにしたドラマで、息子が学校で同級生と喧嘩したことをキッカケに、ある事件が起こる……。母子の対立と和解というオーソドックスな内容ではあるが、作者の優しい眼差しが心に沁みる。
サラエボ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)
ボヤ
Boja- ボスニア・ヘルツェゴビナ、スペイン、イギリス/ 2022/ボスニア語/カラー/15分
監督、脚本、撮影、編集:アナ・フェルナンデス・デ・パコ
録音:スラタン・ハジフェゾビッチ
音響、ミキシング:ネナッド・コバチェイッチ
羊飼いをするボヤは、雇い主の男性から「乳搾りが遅い」と怒られている。そのふたりを見ている女性は、雇い主の妻なのだろうか? 3人の関係はよく分からないままだが、何か不穏なのである……。そしてその不穏さは最後、あの“歌”が響き渡ることで、映画的なカタルシスを生み出す。